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オマケ付きケータイ・バモくん
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オマケ付きケータイ・バモくん-5

ケータイは人には知られていないけど自我もあり性格もそれぞれ違うという。 
こいつは犯罪まがいじゃないのかなと少し心配になったけどタエちゃんの為ならとバモくんにお願いした。
バモくんは通信をし始めた。 
ふんふん。あ〜そうなんですのん。
ブツブツと相づちをうちながら
2分後。 
状況を掴んだ
バモくんが言うには 
 
ケンジはやはり女性で 
年齢は18才(軽く犯罪やん) 
彼は二股をしていて 
そのケンジと本気で付き合おうとしている。 
タエちゃんには別れ話を明後日するつもりらしい。 
「バモくんどうしよう?」
僕はタエちゃんに話すべきか、そしてこんな話どうやって切り出すべきかわからなかった。 

「あんさんがしたいようにしたれ。
ただし…人の恋愛に首突っ込むっちゅうことはそれなりの覚悟が必要やで。
タエちゃんは彼のことをまだ信じているさかい、
傷つけることになるのわかっとるん?」

わかってるさ。 
とトイレを後にした。 

ヤバい。 
随分長く待たせすぎちゃったかな? 
タエちゃん怒ってるよなぁと恐る恐るテーブルに戻ると… 

たえちゃんは泣いていた。 

彼氏から別れ話があったみたいだ。 
一人取り乱していた。 

「タエちゃん大丈夫?」 
タエちゃんは顔を上げずに 
「今日はありがとうございました。」
と言い残し駆け出して行った。 

「バモくん!おれなんとかしてみせるよ!」 

お勘定を払い僕もタエちゃんを追った。 

駐車場でタエちゃんは泣き崩れていた。 
雨も今のタエちゃんの心情を表すかのように振り出してきた。

今何を言っても気休めにもならないだろう。 
無力な自分が情けなかった。 
車で家まで送り届けた。 
彼氏は帰ってきていないようだった。 
ひょっとしたらタエちゃん、女性のカンてやつでわかっていたんじゃないかな? 
車を降りる頃には少し自分を取り戻したタエちゃんは笑顔をつくり車を降りた。 
そう今にも壊れそうな 
やるせない笑顔だった。 
「タエちゃん!」
僕は彼女の背中に話かけた。 
「おれ力になるから!
元気だしてね!!」 

ペコリとお辞儀して彼女は家の中へ消えていった。 

車内で。 

やり場のない怒りが燃え上がる。

「バモくん。今から行く所ができたな!」

「その言葉待っていたでぇ!」 

気分は時代劇のクライマックスに主人公が悪党を成敗しに向かう所のようだった。 

バモくんのカーナビ特別番(仮)機能を作動させ、僕らは向かった。 
なぜ(仮)がついているのかはわからなかった。 


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