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「ボクとアニキの家庭の事情」
【同性愛♂ 官能小説】

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「ボクとアニキの家庭の事情・1」-4

実際ボクの知り合い、例に出すと馨もたまに痴漢(馨の場合、痴女が多いらしいが)に逢ったりしているらしい。アイツの場合、頭が嘘をつけるように出来てないから多分本当だろう。そんな痴漢を受ける男(の子?)に対して、周囲は得てして冷たいものだ。
そしてボクはそれを痛い程判っている・・・・・。

「あ、やっぱ紅か。へーき?」
声のする方を見ると、馨が心配そうにボクを見ていた。
「ん。へーき。慣れてる」
「それもどーかて思うケド・・・・・。ま、お互い様やし」
馨はそう言って苦笑いを浮かべる。
「ところで、いーの?このまんまじゃ馨もチコクだよ?」
「うん。マズいな。」
どうやらコイツはまた何も考えずに電車から降りたらしい。
「・・・・・ぷっ。あははは♪いーなー、ボクそーゆートコけっこー好きだよ(笑)」
あんまりにもマヌケなんで思わず爆笑していると、馨がむくれる。
「笑うなや・・・・・。あー、どないしょ?フツーに単位ヤバいねんケド」
馨がまさに叱られた犬みたいにしょげかえっている。
「いーよ。ボクが電話して言い訳しとくから。ってワケで1限目フケない?」
と、ボクが邪悪な提案をすると、今までしょげてたのがどこへやら、「馨」より「ポチ」と呼んだ方が似合いそうな友人は瞳を輝かせて賛成したのだった。


ー続く。


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