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『恵美の場合』
【レイプ 官能小説】

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『恵美の場合』-7

毛布を被り、背を向け啜り泣く恵美……僕は、そんな恵美を横目で見ながら……

《……恵美ちゃん、今日は誕生日を祝ってくれて、ありがとう。とっても良い思い出が出来たよ……チェックアウトは、午前十時……これは、恵美ちゃんにプレゼントするね……》
枕元の便箋に、金メッキの施されたホテルの名の彫り込まれたペンで、走り書きをする……

二人で買った、アイボリーのセーターとショール、黒いタイトスカート……ベットの下に脱ぎ捨てられていた服と下着を……丁寧に畳み、ベットの脇の一人掛けのソファーの上に……
畳んだ服の上に、走り書きした便箋を添え……その便箋が飛ばないように……恵美の中で蠢いていた……薄紫のバイブを重りの代わりに乗せる……

 部屋を後にした僕は、エレベーターホールで独り、食べかけの色の変わった林檎を噛っていた……

僕は、不精髭の男から受け取った、銀行の名入り封筒を破り……フロントで、会計を済ませる……封筒の中には、かなりの枚数のお札が残った……

薄暗い駐車場で自分の車を探し出し……芯だけになった林檎と封筒を、助手席に放り投げた……

僕は、スーツの内ポケットから、使い古した手帳を取り出し……
『澤野恵美 18歳 通信高生090#*##1728』
……ボールペンで二本横線を引き、恵美の名前を消した……そして、スラックスのポケットから、携帯を取り出して……090*@#@6370……恵美の携帯番号の下に書かれた番号をプッシュする……

「あっ……もしもし……佳奈ちゃん……僕だけど……夜遅くにゴメンね……佳奈ちゃんの声……急に、聞きたくなっちゃったから……」


……おわり……


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