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僕の知らない気持ち
【エッセイ/詩 恋愛小説】

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僕の知らない気持ち-1

僕は多分、女性(ひと)を好きになった事がないのだろう。確かに子供の頃はクラスの女の子が気になったり一緒に居るとドキドキしたりもした。でも、今振り返るとあれは恋ではなかったのかもしれない。きっと、僕は誰にも恋に墜ちずに此処まで歩いて来た、別に女性が嫌いな訳ではない・・でも相手に好意を抱く事はあっても恋心が芽生えることはなかった。この事を腐れ縁の親友に話すと『恋なんてそんなに難しく考えるもんじゃない、もっとシンプルで誰にでもできるもんだよ。』と、本当にそうか?恋ってやつはもっと特別な感情じゃないのか?まぁ、恋を知らない僕の勝手なイメージだけど・・・・誰かを大切に想う、普通だろ。誰にでも大切な人は居る。自分をもっと知って欲しい。社会に出れば否応無くやらなければいけないことだ、そうしなければまともに働く事も一日の生活で一瞬でも心から微笑む事も出来ないんじゃないか?恋心ってやつはそれらの思いより、もっと輝いた感情ではないのか?
「フゥー」煙草をくゆらせながら夜が更けるまでこんな事を考える。最近の自分はどうしてしまったんだろう?恋がしたいのか?わからないな。そろそろ考えるのに疲れて睡魔がやってきた。『明日、誰に恋をするかなんて今日の自分には解んねぇよ。』親友の言った一言を最後に耳の奥で思い出し僕は眠りに落ちた・・今の生活に不満はない、ただ、この暮しにもうすこし色を足すなら「・・色が欲しい」


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