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『哀しみと愛しさを同時に伝えられたなら』
【失恋 恋愛小説】

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『哀しみと愛しさを同時に伝えられたなら』-1

素直な気持ち言い出せずに
別離に向かって進む時間

削れた想い 君との日々を
涙でなぞってそっとそっと呟いた

今までありがとう


手を繋いで二人で歩いたあの道
人混みを避ける様に僕にしがみついて

優しい言葉掛けられないで居る僕に
優しい貴方が好きだと君は言った

どこまでが本当で君に伝えたかわからない
悔しさと哀しみが僕の胸を塞いだ

明日君はもう僕の事は想わないのかな
夢の先に在る不確かな夢に怯える僕

窓に吸い込まれていく紫煙は静かに夜の街に消えていく

君へ贈った言葉達は君の奥深くから消えていくのかな

せめて少しくらい泣いてみようか
強がりを君に隠していた訳じゃないけど

君へ伝えた言葉達は今も胸に残ってるよ
朝日を待てずはらはら積もる夜を待つ

だけど孤独の空に浮かんだ僕の願いは
君へ届かず他の誰かが視る願い星に変わり

ゆっくりと君との想い出も月夜と重なり消えて

又涙をみせる誰かの元へ降り注ぐから



もうサヨナラの時が来た

これが最後の言葉になるけれど

君を忘れるわけじゃない

だから最後のワガママを

愛している

愛しさが心を砕く

涙に滲む視界を塞いでも

現れるのは笑顔の君

泣いてる様に笑う君が

愛しくて愛しくて
大好きだった

嫉妬にしがみついて終わった恋へ 君へ…サヨナラ


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