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しにがみハート
【コメディ 恋愛小説】

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しにがみハート#4-1

俺は今、絢芽の家にいる。
なんでかって?死神絢芽が初料理に挑戦するんだそうだ。
怖ぇ、怖ぇよ神様…





「さぁ〜てと!作りますか!」
黒のドクロエプロンと黒のドクロバンダナを着ている絢芽。ぶっちゃけ怖い…。

「作れんのかよ…」
「死神ナメちゃいけませんよ?孝紀さんのほっぺ溶かしちゃいますから!」
「溶かすんなら食べたくない!!」

ほっぺ溶かす料理とか食えんよ…。
おぅ、おおぅ、なんかしょっぱい水が目から…。

「じゃあ普通の作りますよ…。」

明らかに機嫌を損ねたような言い回しの絢芽。いや、マジでほっぺ溶けたら生きていけねぇし。

「じゃあ作るんで待ってて下さいねー」
「普通の作れよ!?ザ.普通!!」
「わかってますから!」

そう言ってキッチンに姿を消した。

絢芽作、絢芽家は結構キレイだ。リビングは木目調で整えられており、暖かい雰囲気を醸し出している。テーブルの上には、絢芽と俺の写真が飾られている。写真立てはピンクの花がちりばめられていて、超人間らしい。
こんな可愛いやつと付き合ってる俺は幸せだなぁ。アレで危険のない性格だったら…。


「ギイアアァァァァ!!!」

「グアアァァァァ!!!」


?何故かキッチンから悲鳴が…?
いや、こういうのは気にしちゃダメだ!あいつのペースにハマッたら大変なことになる…。ここは自制心を保って、落ち着け俺!


「ウアアアァァァ!!」

「んふっふ〜♪今日も私がはっととりっく〜♪」

グツグツという鍋の音と、モンスター(?)の悲鳴、絢芽の幸せそうな歌が聞こえる。
ハットトリックって…サッカーやってないだろお前…。


「これでラストだぁ!!」
「キィヤァァ!!」

絢芽のラスト発言と、恐らく最後に隠し味に使われたモンスターの断末魔とともに、料理が完成されたらしい。
あぁ、超帰りてぇ。しかし俺は彼氏…。愛する彼女の手料理を食べないわけには…。いやしかし、自分の命を取るか絢芽を取るか…むむむ、穴があったら入って引きこもりになってやる!


「孝紀さーーん♪」
「……。」

キラキラに目を輝かせ、謎の物体を持ってくる絢芽。あぁ、逃げられませんよ。


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