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女らしく
【コメディ 恋愛小説】

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女らしく【19】『終幕と終劇と終演』-2

「よお!」
「おっ!稲荷♪」

稲荷が金髪を風に揺らしながらやって来た。

「…何だよ…別れてなかったのか」

稲荷は大和を見つけると露骨に嫌な顔をした。

「悪いが、俺は別れるつもりは無い」
「ちっ…」

舌打ちをするとオレの方を向いた。

「マコトはどうなんだよ?」
「聞くのか?」
「…いや、やめとく。これ以上傷つきたくねえからな…」
「何を言ってますの、今は彼女がいるくせに…」
「なっ!」
「奏ぁ♪後、晴樹も♪」

振り替えると晴樹と奏がいつの間にか、到着していた。
相変わらず、晴樹は小柄で、奏の胸も小柄なままだ。

「同じ職場なのに、顔遭わすこと少なかったからな♪元気だったか?」
「ええ♪マコトはどうですの?大和とは?」
「へへっ♪もう、ラブラブだよ♪昨日も…なぁ、大和♪」

昨日のことを思い出したのか、大和が顔を赤らめた。

「ちっ…」

また、稲荷の舌打ちが聞こえた。

「それより、稲荷が付き合ってる相手って誰だ?」
「縁起のいい名前で、ワタクシ達の友達♪」

えっと…縁起のいい名前と言えば…ッ!!

「夢!マジか!?」
「ええ、この間夢と街でバッタリ出会ったんですの。その時に…」
「くそっ…アイツ何言ってやがる…」

稲荷が毒気付いた。

「何だよぉ♪稲荷もちゃんとやってんじゃねえか♪」
「るっせえよ…アイツが勝手にまとわりついてくるんだ。俺はマコト一筋だからな!」
「…変わりませんわね…後来てないのは…」
「やっほぉう♪みんな、久しぶりぃ♪」

撫子さんが寮の中からエプロン姿で現れた。

「お久しぶりです、撫子さん♪」
「やだなぁ、マコトちゃん。そんな他人行儀な挨拶は♪もうすぐ、義理とはいえ姉妹になるんだから♪」
「えっ…マコト…まさか……」

晴樹が目を見開いた。

「へへっ♪」

スッと左手を見せる。右から数えて二本めの指にはキラリと輝く白金の指環が♪

「こういうこと♪」

大和の手にも同じものがついている!

「ちっ…」

三回目の舌打ち…その響きには哀愁が感じられた。

「まあ!披露宴はいつですの?」
「まだ、決まってないけど…その内、連絡する♪」
「う〜ん、マコトのウエディングドレス…」

博士が虚空を仰いで何かを考えている。


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