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月蝕
【痴漢/痴女 官能小説】

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知らない場所-4-1

「まだですよ。焦らないでください。この程度で絶頂していいほど、貴女は安い女じゃないんです。その美貌がプライドと共に崩れ堕ちていいのは、こんなところではないはずです」
「そうね。もっと、もっと感じさせて、私自身が自分の淫乱さに呆れるぐらいに私を興奮させて」
 小さな突起、そして、それをとりまく唇までもがはち切れそうなほどに興奮していた。そこが、熱い。お尻の下の方まで、びしょびしょいなっていた。それが彼の唾液なのか、私の愛液なのか、もしかしたら、おしっこなのかもしれない、もう何もかもが、分からなくなっていた。
「ああ、何と美味しいのでしょう。もっと、何もかも出して、全てを私にください」
 彼はアソコ全体に唇をつけ、何かを吸っていた。愛液、いえ、もしかしたら、漏れてしまっている私のおしっこ。分からない。アソコを吸われ、小さな突起を舐められ、と、それを繰り返され、いよいよ私はエクスタシーに近づいていた。もう、その衝動に抗うことが出来なくなっていたのだ。
「ああ、そこ、そこ、もう、もっと、強く。このまま、お願い」
「とろけてきましたね。もう、身体のどこにも緊張がない。まるで熱い液体のようですよ。でも、まだ、これからです」
 まだ、と、彼は言っているが、私には、もう、限界だった。絶妙に緩急をつけられているからなのだろう、息は苦しくなかった。息苦しくはないのに、太股はワナワナと震えていた。入り口は、欲しい、欲しい、入れて、欲しいの、と、そう叫んでいるかのようだった。それは声ではなく振動という叫びだった。
「ああ、いい声です。素敵なメロディーです。名演奏です」
 私は、そんなに喘いでいるということ。それにしても、悦楽の喘ぎ声に対して何てエッチな表現をするのだろう。
「も、もう、いったみたい。いってしまったみたい。知らない、こんなの。今まで、こんないき方したことなかったから」
「じゃあ、もっと違う場所にも行ってみましょうか、さあ、力を抜いてください。もっと、身体を楽にして、とろけさせて」
 彼は、震えている太股を手の平でほぐすように撫でた。しかし、それで私の興奮は冷めることはなかった。やっと、もらえる。早く、早く入れて。一気に入れて、激しく突いて。これまでは、激しいインサートはあまり好きではなかったはずなのに、私は彼のそれを求めていた。
 彼は身体を起こした。ああ、ようやく、やっと、と、そう思った。
「え、ダメ、やだ、そこ、やだ、ダメ」
 その時、彼は自分の興奮したそれで私を貫くことをせず。その代わりに、彼の舌が、開ききった唇ではなく、そのもっと下の蕾に触れたのだった。まさか、そこに、そんなところはダメ。私はシャワーを浴びなかったことを悔いた。心の底からそれを悔いていた。
「緊張しないでください。今日は、知らない場所に行きましょう。快楽の荒野はいつだって広大なものなのですから」
「ダメ、そんなとこ、汚い、あ、ああ」
 舌が触れ、舌がその蕾に押し入り、彼の舌は私の羞恥を破壊した。そして、その後、ツンとした鋭い痛みが走った。彼の指の先が、きつい穴を通過したのがはっきりとわかった。でも、私の身体は、催眠術にでもかかったかのように、男の声に導かれるまま、その指を受け入れてしまったのだった。


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