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A secret scenery 森の教会とエルフの女の子(2)
【ファンタジー 官能小説】

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10 悪魔憑き-1


 森の開けている中央広間にはすでにたくさんのエルフたちがいて、あちこちの薄暗い人影の集まりがユリアのことを食い物にするように、彼女を貶めるような話で盛り上がっている。
 そういった連中はすぐに分かる。その者たちの多くは子供を連れていて、広間の壇上から離れた森の茂みの近くに群れて、青白い羽をぼんやりと闇の中で発光させているからだ。
 それらはみな罪人を見物するためにやってきた、成人したエルフの女性たちの集まりだ。

 彼女たちは、女性用オナニー矯正パンツという恐ろしい器具の存在や、これから壇上に姿を晒す惨めな女のこと持ち出して、「いいこと、そういう風にはならないよう、しっかり見ていなさい」などと子供たちに言い聞かせる。子供たちは退屈そうにこれを聞いている。
 聞かせている大人たちにとっては、今夜は自分たちが優れた存在だと感じることができる最高のひとときになる。彼女たちは今宵、オナニーよりも気持ちいい時間を過ごすのだ。
 そして彼女たちは、今夜は自分たちが優越感に浸れる最後の夜になることも知っている。

 習わしにより刑に処された者をそれ以降、その罪のために貶めることは禁じられていた。
 この森ではひとりのエルフの罪を他のみなで分かち合うことにより、その罪をほとんど浄化できるとされている。
 そのためにはまず、罪に汚れた体を隠している衣服をすべて人前で脱がせる必要がある。
 これにより罪は完全に他の者の知るところとなり、どこにも逃げることができなくなるわけだ。
 とはいえ、今笑っている連中が今夜ここにやってきたのは、丸裸にされる罪人がなす術もなく自分たちになぶられるのを見てストレスを発散するためでしかない。
 胸糞が悪くなって震える僕の手を、ヒメリアの両手がそっと包んでくれた。
 それから、広間が水を打ったように静まりかえったのは、ユリアが壇上に姿を見せたほんの一瞬のことだった。

 ユリアは老人に手を引かれて、幕の奥から姿を現した。
 老人は車椅子に乗っていて、別のエルフの女性が付き添いでこの車椅子を推している。壇上の脇に並べられた椅子に座っている僕らの目の前で、この三人は静止した。
 ユリアはこの時には夏の制服を着ていたが、すぐに襟のボタンに手をかた。
 彼女は初め毅然としていたが、野外に蠢く人影がくすくすと笑い出すと、途端に緊張したように動きがぎこちなく固くなっていき、スカートを下す時にはもうたったそれだけでも一苦労したものだ。
 完全に下着姿になった時には、ユリアの表情にはもはや少しの余裕も残っていなかった。
 彼女はそれまでに脱いだ自分の服を見た。白い夏服と水色のスカートやキャミソールその他諸々は、付き添いのエルフが持っており、もう後戻りはできない。
 体中のほとんどの肉を人前に晒しているこの時点ですでに尊厳が奪われていることにユリアは気づいた。
 彼女は馬鹿にされ、笑い物にされ、指をさされたが、下着の姿では服を着たおおぜいの立派な人々には何を言っても敵わない。
 ユリアが怯えているのは明らかだった。これ以上惨めな姿を晒せば、自分はこれらの人々に食い殺されて死んでしまうのではか、そんな絶望したような顔で、彼女は震えていた。
 この時、老人が声を張り上げた。
「見なさい。悪魔が姿を現し始めました。あなた方が今攻撃しているのは、この悪魔です」
 老人は観衆に言ったらしく、大勢の視線がいっきにユリアの体に注がれたのが分かる。
 それから彼女が下着を脱いで裸になるまでには、かなりの時間がかかったように思えた。実際にそうだったのかもしれない。この時には、あれだけうるさかった野次も聞こえなくなっていた。この場にいる全員がじっと息を呑んでいた。みな、壇上で震えている女の子がこの場で最も情けない姿になり下がるのを今か今かと見守っていた。

 やっと裸になった彼女は緊張のあまり、まともに立っていられなかった。
 脚をがくがくと震わせて、ひとりでバランスを崩している。まるで見えないムチにでも打たれているように身をよじらせている。今なら、彼女の体のどこかに少しでも力を加えれば、彼女は簡単に倒れてしまうに違いない。
 また、彼女が股間の前で手をカクカクさせているのは、必死になって気をつけのポーズをしようとしているためだ。彼女はそれぞれの手のひらを太腿の横に添えたいのだが、それはつまり女の子としては死ぬほど恥ずかしい陰毛が公衆の面前で丸出しになることを意味している。そうなれば最後、彼女はこれから毎日自分の裸や陰毛の生え方までも知っている人たちと顔を合わせて暮らしていくことになる。
 彼女がこの期に及んで悪あがきをしているのはそのような恐れがあったからなのか。
 老人は、今度はユリアに囁いた。
「さあ、悪魔が苦しんでいるのが分かりますね?」
 ユリアは一生懸命に頷いて、なんとか気をつけのポーズをした。
 それからの彼女は裸で直立したまま体をくねらせていた。顔は恥ずかしさのあまりかサルのお尻のように真っ赤だ。それでもしっかり目を開いているせいで表情が歪み、とても不細工だ。

「今、エルフの少女ユリアが悪魔と闘っています。我々は悪魔が逃げられないよう、この姿を目に焼き付けます。そして、私が悪魔を封じます」
 老人が合図をすると、付き添いのエルフがユリアの脱いだ服を炎にくべた。
 炎が火の粉を舞い上げていて、服を焼き尽くすのには長くはかからなかったが、この間裸を晒しながら羞恥心に悶え続けていたユリアはもうほとんど失神寸前だ。それから、付き添いのエルフの女がユリアに白いポンチョのような着物を被せると、ユリアは気絶した。


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