投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

妻を他人に
【熟女/人妻 官能小説】

妻を他人にの最初へ 妻を他人に 359 妻を他人に 361 妻を他人にの最後へ

妻を他人に (6) その日-2

 数日前の夜。

 夫から「Zに抱かれるゆきを見たい」とあらためて言われた。
 はじめはいつもの「疑似寝取られプレイ」が始まったのかと軽く受け流していたゆきだが、その日の夫は様子が違う。どうやら本気でゆきに、Zと寝てほしいと考えているようだった。

「でもやっぱり怖いよ。どんな人かわからないし」
「本当にしちゃって、パパに嫌われるのが不安」
「普通の夫婦はそんなことしない。変だよそんなの」
「私もう三十七のおばさんだよ。若い男の人にがっかりされたら辛い」

 断る理由などいくらでも思いつく。今までも断ってきた。
 当たり前である。
 とくにセックスレス解消後のここ数年、ゆきは夫との夫婦生活に十分に満足していたし、今の生活をずっと続けたかった。一時期のように他の異性になびいてしまうことも、不倫することもなくなった。したいとも思わない。自分はたとえ性的に満たされずとも心の充足を得られる女だと知ることができ、ゆきは嬉しかった。

 しかし一方では、最近のゆきの心に「夫の気持ちに応えてあげたい」という気持ちが少しずつ芽生えてきたのも事実である。

「パパが喜んでくれるのはわかってる」
「ゆきのこと嫌いにならない、もっと好きになるって言葉も嘘じゃないと思う」
「私も……パパも知ってると思うけど、最近のああいうエッチで……少し興奮しちゃうときがある」
「パパともっとエッチを楽しみたいって気持ちも、正直……あります」

 断る理由と同じくらい、受け入れる理由も思いつく。
 それにもうひとつ、夫には言えないゆきなりの理由もあった。つまりそれは、過去の不倫への贖罪の気持ちである。

 今までさんざん夫を裏切り続けてきた。夫に決して言えない秘密をいくつも抱えている。今後も言えないだろう。申し訳ないという気持ちを表明することすら叶わない。だから、というわけではないが、せめて夫の希望を叶えてあげるべきなのではないか。あの、身を投げ出すかのような不倫地獄から救ってくれたのは夫。自我喪失の危機から、夫は私を助け出してくれた。
 夫への感謝の気持ち、懺悔の気持ち――。希望を叶えてあげたくらいで過去の過ちがリセットされるわけじゃないことくらいわかっている。一生をかけても「埋め合わせ」など絶対にできない。それでも――。

 私が他人に抱かれることで、夫が悦んでくれるなら――。

「ごめんゆき。また困らせちゃって。でもゆきが俺のために真剣に考えてくれてるだけで、嬉しいよ」
 今もそう。私がちょっと考える素振りを見せただけで、すごく喜んでくれる。少し前は即答で拒否だったのに、すごい進歩だってはしゃいでいる。
「進歩なんて言わないで。なんかエッチな奥さんになっちゃったみたいで嫌なんだけど」
「エッチな奥さん……最高……」
 無邪気な夫。あなたが思う以上に、私はエッチな女。性欲に流され、あなたを何度も裏切った。
「もう……。パパは嫌じゃないの? 奥さんが他の男の人とエッチしちゃうなんて」
「嫌だよ、辛いよ。でもだからこそすごく興奮するし、俺のために他人に抱かれてくれるゆきのこと、もっと好きになる!」
「ふーん」

 Zくんに抱かれたら、私どうなっちゃうんだろう。
 ゆきは考える。
 夫よりセックスが上手なのは間違いない。過去ゆきは、夫より下手な人に会ったことがないし、聞けばZくんは女性にモテるらしい。あのたくましい身体に抱かれたら、私も変な気持ちになってしまうだろうか。もちろん私が「普通の女性」なら好きでもない人としても気持ちよくなどならないはず。でも私はセックスに関してはたぶん「普通」じゃない。自覚がある。たとえば二周りも年上のWさんとの不本意な行為でさえ気持ちよくなり、イくことができてしまうのだから。
 ゆきは自分がときに性欲に負け、性欲に振り回されてしまう女であることをわかっていた。

 夫は私のこと嫌いになんかならないと言ってくれているけれど、もし私がZくんとしてすごく感じてしまったら、それでも好きでいてくれるのだろうか。夫とするときよりエッチな声を出してしまう私に、ショックを受けるのではないだろうか。

「ひとまずさ、三人一緒にご飯でも食べてみようよ」
「まあ別に……それくらいなら」
「Zがどんなやつか見た上で決めればいいから」
「うーん」
「最後までは難しくてもキスだけとか、触られるだけとかでもめちゃくちゃ興奮する」
「でしょうね、パパは。ふふふ……」

 それだって十分恥ずかしい。

「なんなら下着貸すだけでもいい」
「その場で脱いで?」
「そう。これならゆきに直接の接触はないし!」
「名案思いついたみたいに言わないでよ」

 まあ、今までしてきたことをもう一度するだけだし、ハードルは低い。のかな?
 少なくとも私が感じてしまっているところを夫に見られる心配はない。

「とにかくもし嫌なら、いつでもやめにしていいからさ」
「うん」
「こう言っちゃなんだけど、あいつ女に振られるのは慣れてるから気にせずNG出して」
「あはは……」

 結局、するかしないかの結論は出さぬまま、私たちはZくんを交え食事会を開くこととした。
 どうなってしまうのか、自分でもわからない。

  *


妻を他人にの最初へ 妻を他人に 359 妻を他人に 361 妻を他人にの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前