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猟奇殺人
【元彼 官能小説】

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第一の女-6

 野球バットで掻きみだす。掻きみだすためにゆりのからだは上下に折れ曲がって、ひめいにちかいこえを抜けた歯のすき間からひゅうひゅうとはき、虐殺はゆりの苦痛をかまわずに野球バットでゆりのなかみをぐちゃぐちゃにかき回し、ゆりは興奮のせいか、瞳はしろくにごって、腫れぼったいくちびる口角からはとめどない唾液であごをたっぷり唾液のあわでぬらして、血のまじったくさいにおいをとめどなくはなっていた。
 阪神巨人戦の実況は盛り上がりを見せていたが、どっちが有利か、それに集中してないからわからない。ともかく阪神にしろ巨人にしろ、どちらかは有利になって実況は声高らかにそれをぼくらに伝えていた。
「ぼくはね思うんだ。きみたちを見てたらね、うみがめを思い出すんだ。産卵期をむかえたうみがめをきみたちに見るんだ。ぼくらはそれに利用され、うみがめを海へかえすためにぼくらはばかみたいにそれに付き合わされているんだと、ときどきぼくは思うんだ。きみだけじゃなくて、きみたちがみんな、ぼくにはうみがめに見える。ぼくらはそんなばかげたことに付き合わされているだけなんだ。ほんとうにばからしい。きみたちはうみがめなんだ」


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