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特進クラスの期末考査 『淫らな実験をレポートせよ』
【学園物 官能小説】

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特進クラスの期末考査 『淫らな実験をレポートせよ』act.2-3

「美樹、おはよ」
「ああ、英理子!おはよう」
にっこりと微笑むのはお茶の子さいさい。クラス1可愛いとの評判は、言動全てが偽りの様だ。
「みんな朝から昨日の課題の話ばっかりだよ」
口を尖らせた英理子が言う。
「文系にはバレて無いよね?」
素早く美樹が小声で聞き返す。
クラスの半分以上の文系や、他のクラスの奴等に課題の事がバレたら全員赤点がルールなのだ。
「それは大丈夫。文系はテスト勉強に忙しいみたいだし」
理系の中で割と美樹と仲の良い、木田英理子(キダ エリコ)はにっこりと微笑んだ。彼女も美樹に負けず劣らず背が低い。眼鏡っ子で、美樹に比べると胸は半分以下で華奢に見える。

…ヴヴヴヴヴ…

「あ、ごめん。メール来たかも」
スカートのポケットから鳴り響く振動音。案の定メール。
(……先生)
美樹は動揺を悟られ無い様に、英理子に笑いかけた。
「あは、迷惑メールみたい。最近多くて困るんだよねー」
「あ、私もよく来るよ。出会い系とかね。アド変えちゃったら?」
何気ないお喋り。美樹は自分を偽るのが本当に得意の様だ。
(……昼休みに、先生の所に行かなくちゃ)
美樹は英理子の話に相槌を打ちつつ、心のスケジュール帳に予定を書き込んだ。



「…酷い!なんでそこまでしなくちゃならないのよっ、変態ッ」
清水は一瞬耳を疑った。聞き覚えのある声だが、こんな野蛮な話し方は聞いた事が無い。
(この声って、島原だよな…)
恐る恐る化学準備室の扉に耳を当てた。


昼休み。清水は担任の斎藤(サイトウ)に頼まれて、視聴覚室のパイプ椅子を片付けに行った。
視聴覚室で仕事を終え、暑くてうだる体を引きずりながら、清水は教室に戻る途中だった。
丁度、化学準備室は視聴覚室と同じ階に在り、特殊教室しかないこの階はいつもシンとしていた。

だからかも知れない。

珍しく聞こえる、いや、聞き覚えのある声につられて盗聴まがいの行為に及んでしまったのは…。

「…今日だってTバックなのよっ」
(は!?Tバック?島原が?)
清水は疑問符で頭が一杯だが、とにかくこの会話はシークレットだろうと当たりを付けて一生懸命耳に神経を集中させた。
「でも課題通りじゃ無いだろ。しっかりやれよ……なんてったって……だから……」
(課題…って相手は大河内か?)
ボソボソと喋る低い声は、なかなか聞き取れなかったが清水は相手が大河内だと確信した。
「……でもブラジャーはッ」
「下着だろ。上も下も脱ぐんだ。まぁ、後は……次第だな。……まだ日数あるし……」
(…下着を脱ぐって。アイツらデキてたのかよ)

ガタ、ガタン…

中で物音が大きくなり、清水は慌てて飛び退いた。そして、冷や汗を拭いながら、一目散に教室に戻るのだった。


「…んな馬鹿な話在るかよ」

案の定、教室に戻った清水は、開口一番で西岡に先程のシークレット話を聞かせた。
「本当だって。今、この耳で聞いたんだから」
西岡は心底疑いの表情を浮かべる。
「あの島原美樹が、あの大河内とねぇ」
「シーーッ!他には内緒だって」
(んな乙女な事言ってんじゃねーよ)
内心毒づきながら西岡は、はいはい、と空返事を返した。
だが、ふと、動きを止めて考えてみる。

(でも…まてよ、これが本当ならスゲェチャンスじゃねぇ?!)

西岡は口許を歪ませて清水に手招きをした。
「もしかしたら、お前の課題も俺の課題も大成功だぜ」
ニヤリと意地悪な笑みを浮かべ、西岡は更に囁く。
「全ては明日にかかってるぜ」と―――


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