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GAME
【推理 推理小説】

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GAME-2--1

朝、俺はいつもと同じ様に高校へと通う。
三年めとなれば、当然慣れた通学路。いつもと同じ。

けれど、今日は違う。何が違うか。それは胸の高鳴り。

今日からまた新たなターゲットとのGAMEの始まりだ。そう思うだけで、いつもと同じ通学路でも大分気持が弾んだ。

今回のターゲットはどこまで俺を楽しませてくれるのか、と。

青い、晴れた空の下
俺は無意識に口端を上げていた。




学校に着くとはやる気持ちを押さえながら自分のクラスへと向かう。
今は夏。私立学校とは良いものだ。廊下を歩いていても、各教室から漏れてきたクーラーの冷気で大分涼しい。
涼しさを感じながらクラスまで続く長い廊下を歩き続ける。
途中で数人の生徒達とすれちがう。その度にそいつらは皆、同じ様に俺に向かって解釈をしてくる。

別に俺がそれを強制している訳ではなく。
それがいつのまにかこの学校では当たり前になっていた。
理由は簡単。
俺がこの学校の生徒会長であり、全てに置いて成績優秀。自分でいうのもなんだが、性格も外見もいいから。

正確に言えばこれは表の俺。演じてんだよ。だから、まさかこんな優等生がこの学校でいろんな理由で有名である、GAMEの柱だなんて思わないだろう。
――ガラッ

『あ,上那賀(カミナカ)君!おはよう』
「おはよう」
『悠(ユウ)!!はょっ』「あぁ」

教室へ入ればいろんな奴が挨拶。それに愛想良く答えながら俺は早速目的のトコロへ。
今回のターゲット
【神山綾】(カミヤマアヤ)のモトへ,,

あぁ,いい忘れていたこのGAMEのルール。
ターゲットが柱(つまり俺ね)を見破り,捕まえたらターゲットの勝ち。逆に捕まえられなかったら,柱の勝ち。
期間は気まぐれ。
とは言っても俺が仕掛けるコトにターゲットは精神的に耐えられなくなり,登校拒否,人間不振。そして自主退学。それが今までのターゲットになった奴らのパターン。
今回のターゲットはどこまでの奴だろうか。
暇が嫌いな俺が考えた暇潰しGAME。せいぜいちゃんと暇潰しになるくらいは、楽しませてくれよ。

「おはよう,神山さん」
『えっ?,,あ,おはよう,上那賀君』

友達と話していた彼女に声をかける。

「昨日の言葉覚えてる?友達になろ,って言うの。」
彼女はコクリと頷いた。俺はそれを見てお決まりの爽やかスマイル。少し赤くなる彼女とその周りにいた彼女の友達。
「友達って,お互いにいろいろ知り合った方が良いと思うんだ。だから今日の放課後ちょっと付き合ってくれないかな?・・・勿論,神山さんがよければ、なんだけど・・」

少し困った顔をして彼女をみる。


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