投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

ある熟女の日々
【熟女/人妻 官能小説】

ある熟女の日々の最初へ ある熟女の日々 67 ある熟女の日々 69 ある熟女の日々の最後へ

穴兄弟の母-5

 夫の寝息を聞きながら今日の一日を反芻する。今日は幸い事なきを得たけど、危ない橋を渡る様なことは控えた方がいいだろう。夫が泊りがけで釣りにでも行ってくれるといいのだけれど。

 (わたしは「穴兄弟」の「母」…。「穴兄弟」という言葉の意味からすれば、「母」などではなくただの「共通の穴」に過ぎないのだろうけど、あの子たちは「母」と言ってくれた。…「竿姉妹」の対語のようだけど。わたしの「竿姉妹」は…?)

 今までセックスしてきた男の相手が「竿姉妹」ということなのだろうけど、姉妹というような親近感を覚えることはない。OL時代に関係していた上司の竿姉妹なら社内に何人かいたことだろうけど。当時の同僚たちも今となっては名前も思い出せない。

 父母会活動でご一緒した役員の皆さんとは、ひょっとしたら竿姉妹かもしれない。そんなことを考えているうちに、まどろんでいく。

 翌朝、毎朝のルーティーンをこなしながら、あの子たちとのことを思い出している。

 『今度は、もっとゆっくり、たっぷり時間があるといいんですけど…』

 危ない橋を渡る様なことは控えた方がいいと思いながらも、わたしもそう思わずにはいられない。ふと、ふるさとの『八幡さま』のことを思い出す。

 (苦しいときの神頼み…)そんな諺が頭をよぎってひとりで苦笑してしまう。

 そんなある日、夫が一週間、東南アジア方面に出張することになった。わたしはタクミとの連絡用の掲示板にそのことを書き込む。すぐに2泊3日の日程が組まれることになった。

 初めての『そのための外泊』ということもあり、いきなり2泊もしないで、1泊にとどめておくべきかとも思ったが、わたしにはこれといって予定があるわけでもなく、夫は家にはおろか、国内にもいないのだから、またとはないチャンスとも思え、結局2泊3日の日程となった。

 掲示板には「穴兄弟」から様々なことが書き込まれていく。

 次回は、ケータリングサービスも利用してちゃんとした食事とお酒を用意して「葵さん」をもてなしたい…などと健気なことが書いてあり、和食、洋食、中華料理、イタリアン、エスニック…どれが好みかと聞いてくる。特に好き嫌いもないから、二人が食べたいものを注文しておいてね…と書き込む。

 何か手料理の一つでも持っていった方がいいだろうか…などと、何だか本当の母親のような気分にもなってくる。疑似ではあっても『母親』とセックスをするというシチュエーションなのならば、『母親』が持ち込んだ手料理を詰めた重箱ですら、いやらしいアイテムとなるのかもしれない…。

 『セクシーな下着をつけてきてほしい』ということも書いてあった。家にはそれらしいものはないから諦めてほしいと返事をしたら、自分たちで用意するからそれを着けてほしいと書いてある。サイズの話には発展しなかったから…サイズフリーの下着なのだろう。あまりお金をかけたりしないでほしいと書き込んで彼らに任せることにした。

 『自分たちの好きなアダルトビデオを一緒に見たい』ということも書いてあった。ハルトが好きだと言う『水戸ゆみこ』の新作がリリースされたから是非一緒に見たいという。息子がいかがわしいアイテムを部屋に隠し持っていたら、『母親』ならば叱らなければいけないところだが、息子といやらしいビデオを視る母親…そして、おそらくは見ながら行為に及んでしまう母親…が期待されているのだろう。

 家を空けるのは久しぶりだ。荷物を詰めていくバッグはどれにしようか…。キャリーバッグを転がしていてはご近所にも目についてしまう…。新聞はどうしよう…。2日分なら大丈夫か…。いろいろと思いを巡らせる。息子のアパートを泊りがけで訪ねてセックスに耽る母親…。インモラルなシチュエーションだけれど悪くない…などと思ってしまう。

 寝起きのやつれた貌を見られてしまうのは少々つらいけれど。…いや、母親たるもの、どんなに夜なべをしていても、翌朝は誰よりも早く起きて家族のための家事に立っているもの…なんて。

 ふとメールに書かれていないあることに気付く。…これはこちらで用意することにしよう。前回はあれからきっちりと生理が訪れたが、そのペースが維持されるとは限らない。あの子たちはいざとなれば膣外射精を考えるのだろうけど、まだまだ、自在に射精感をコントロールできる感じではない…。

 買い物のついでにドラッグストアに入る。コンドームの置かれた棚を見つけて物色する。1ダース入りのものが何種類か並べてある。サイズは普通でいいわね…。1ダースあれば2人でも一日は持つとは思うけど…。念のため2つ買っておこうか。…2箱も買うのは恥ずかしいけど、2店で1箱ずつ買うよりは一度で済ませる方がまだいいか…。

 若い娘でもあるまいし…と、あれこれ思案するのは止めにして、買い物はここで済ませることにする。抱き合わせでレジに持っていく商品として歯磨き、歯ブラシ、リップクリームなど適当に棚から取ってはカゴに入れていく。最後に目星をつけていたコンドームを2箱カゴに入れるとレジへ行き会計を済ませる。ふだんは買い物にはクレジットカードを使うけど今日はキャッシュで。自意識過剰なのはわかっているけど…。夫との数年分を一度に買ったようで、なんだか可笑しかった。

 わたしは心の中でつぶやく。

 (八幡さま…ありがとうどざいます)


ある熟女の日々の最初へ ある熟女の日々 67 ある熟女の日々 69 ある熟女の日々の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前