穴兄弟の母-4
ベッドの中央で四つん這いになる。口に入れていたタクミがバックに回り、ハルトが前面に回って、それぞれ膝立ちになる。
二人が膣と口にそれぞれ肉棒を挿入してくる。前後からの突きにあらがうことなく身を任せている。不規則な動きにわたしの乳房も不規則に揺れ、ときには左右で別々に動いたりもする。
「タクミが動くと、オレんとこに伝わってくる」
「そうか…」
タクミが後ろから突き、唇から伝えられる強弱を肉棒で感じているハルト。タクミがしばし動きを止めると、ハルトが腰をうねらせて肉棒で口内をくまなく蹂躙してくる。ハルトが喉奥に先端を置いて動きを止めると、今度は腰骨を両手でつかんだタクミが、腰を激しく叩きつけてくる。喉奥のハルトの先端がさらに奥に押し込まれてくる。領域を犯してくる先端を元の位置に戻させようとするが、ハルトの掌で頭を固定されたまま、タクミの突きを受けて状況はさらに進んでいく。
そんなことを何度か繰り返しているうちに、今度は男の慰み者にされているという歪んだ快感が頭をもたげてくる。喉奥まで肉棒を押し込まれ、こめかみに青筋をたてて、眉を寄せながら鼻孔を最大に拡げて呼吸している自分の顔が浮かぶ。苦しさが高まって来て、目を開けてハルト見ると、何かを察したようにハルトが肉棒を抜き去る。
「ブハァーッ！…ハァ！…ハァ！…ハァ…」
大きく呼吸を荒げて、犬のように舌を垂らして息を吸い込む。よだれが何本も糸を引いている。
「苦しかったですか？」
「ハァ…ハァ…大丈夫…」
「タクミ…葵さんの表情、最高だよ 見たい？」
「いいか？」
前後を交代する二人。すぐにずぶずぶと埋め込んでくる。いちいちこちらの了解を得たりすることもなくなった。ハルトの挿入を待って、タクミも口中深く肉棒を呑ませてくる。タクミが抜き去った膣穴に、はやくかわりの肉棒を埋めてほしくなってしまっている。無意識に尻を振って肉棒をねだっていたかもしれない…。ヒナの想像以上の成長に戸惑う親鳥が、今度はヒナのようにエサをねだっている。
尻だけ突き出して息を乱しているわたしの様子に安心したのか、
「葵さん、気持ちいいですか？ 一緒に逝ってくれるかも亅
「一緒に逝ってくれたら、俺たちもうれしいもんな」
タクミの肉棒が口内で躍っている。ハルトに見せた同じ顔をタクミにも披露しているうちに、タクミが果てる。膣内ではハルトが果てる。結局、それからタクミもハルトも口と膣にあと１回ずつ射精してお開きとなった。
「すいません。夢中で腰振っちゃって…」
「俺も…」
「いいのよ。わたしも、すごく気持ちよかった…。最後はずっと…イキっぱなし」
「本当ですか!?」
無邪気に顔を輝かせる二人が可愛らしいが、前後から激しく膣と喉を突かれて、わたしは立て続けにアクメっていた。可愛いヒナの顔と猛々しいオスの顔と両方を味わった気分だ。
再びソファーに移動してタオルで汗と体液を拭う。画面は『水戸ゆみこ』が二人の男に前後から挟まれているところで停止している。生ぬるい缶ビールを口に含んでうがいをして、何度も精液を発射された匂いを消す。化粧を最小限直しただけで、あたふたとハルトのアパートを引き払う。別れの間際に全裸のままのタクミとハルトとそれぞれとディープキスを交わす。
「なんか…俺たち家族みたいだな、って思っちゃいました」
「うん。なんていうの？ 竿姉妹じゃなくて…穴兄弟」
「そそ、穴兄弟…」
「葵さんは、穴兄弟の…母」
「うん、そうだよな。母だけど、エロい」
「スケベ…。最高」
「また、逢ってくれますか」
二人の勃起を握らされる。
「気を付けて、葵さん…。今度は、もっとゆっくり、たっぷり時間があるといいんですけど…」
二人に見送られて、笑顔を返して外に出る。４時に家を出るはずが５時近くになってしまった。タクミが駅まで送ると言ってくれたが、断って小走りで駅に急いだ。人には言えないことをしている身には、薄暗くなった街はありがたい。
電車に乗ってつり革につかまっていると、あの子たちの精液にわたしのスケベ汁が一緒になって、膣の中を徐々に下りてくる感触がする。
以前からのことではあるけれど、コトを終えて家に向かって素知らぬ顔で電車やバスに乗っている時間が好きだ。秘密を抱えているのは楽しい。誰もわたしが、あんなことをしているとは思っていないだろうと。
そんな気持ちと裏腹に、自分の正体を暴露したくなる。スカートをめくって、ぐっしょりと濡れた股間を晒したい衝動に駆られる…。『オマンコ』から複数の自分の子供よりも若い男と『浮気マンコ』した名残の精液を垂らしているところを…。
（わたし、今日、自分の子供よりも年下の男２人と、さんざん３Ｐセックスしてきたんです…）
家に着いて、ごはんと冷凍食品を電子レンジで温め、食卓に並べたところで夫が帰ってきた。
「おかえりなさい」
「なんだ、昼寝でもしてたのか？」
珍しく夫が口を開く。おそらく髪がやや不自然に乱れていたのと、やはり数時間にわたってセックスをしてきた疲労が顔に現れていて、昼寝からの寝起きのように見えたのだろう。
「もう更年期だから、眠くなったり、いろいろあるのよ」
「ふぅん」
『浮気マンコ』で濡れ汚れたショーツのままで答える。
さりげなく洗面所で容貌を確かめる。乱れている髪を手櫛で治す。目の下には少しクマが浮いてもいるような…。電車の中で覚えた衝動は何だったのだろう。やはりそれなりに気分が高揚していたのだろう…と思う。いつもは慎重に慎重に行動するのに、時間が遅くなるリスクを冒すことを自分に許してしまっていた。