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ある熟女の日々
【熟女/人妻 官能小説】

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穴兄弟の母-1

 メールで何度かやり取りをして、ある程度人品を定めてから逢うようにしているとは言え、結局は見知らぬ男と密室に入るのだから怖いと言えば怖い。新聞を眺めているとラブホテルでの殺人事件が報じられることがある。

 だから、という訳ではないが、知っている男で「足りる」のであれば、見知らぬ男と敢えて逢わなくてもいいというふうに思っている。

 そんなとき、何度か逢っている「タクミくん」から掲示板に書き込みがあった。要約すれば、自分の友人も交えて…ということのようだ。

 日時を決めて逢うことにした。場所は「タクミくん」が探すことになっていたが、3人で使えるラブホテルを見つけられなかったらしく、「ハルトくん」という友人のアパートで逢うことになった。防音もしっかり施してあるとメールには書いてあった。そんなに大騒ぎするつもりもないのだけれど…。

 3人で逢うことや複数プレイの経験も問われたが『内緒』ということにしてある。タクミもハルトも経験はないとのこと。

 ハルトのアパートの最寄り駅までは1時間ほどかかった。家に近いよりも離れた場所の方がありがたい。以前、メールのやり取りの段階で、住んでいる場所が隣の駅の近くということがわかったので、それきりにした相手もあった。

 改札口を抜けるとタクミが現れる。タクミの地元でもないらしく、母と息子で並びながらといった風で、ハルトのアパートに向かって歩いていく。

 「ちょっとなんか買っていきますね」

 タクミがコンビニに入っていく。ついていくこともないので外で待っている。

 「なに買ってきたの?」
 「お腹空いたりするかな…って」

 レジ袋にはポテトチップのようなスナック菓子や缶ビールが数本。

 「いかにも若者の呑み会、って感じね」
 「アイツんちにもいろいろあるとは思うんですけど、念のため」

 10分ほど歩いてアパートに着いた。タクミがブザーを押すとドアが開く。

 「こちら、『あおい』さん」
 「はじめまして…」
 「はじめまして…『ハルト』です。…すっげー、美人じゃん」
 「…だろ?」

 どこか誇らしげなタクミの様子が微笑ましくもある。

 「こんなきれいな人がお前と…」
 「…まあね」
 「同級生ってうかがってるけど?」
 「はい。21です」

 わたしを真ん中にして右にハルト、左にタクミ。3人でソファーに座る。ソファーの前の小さな机に缶ビールとスナック菓子の袋を置いて。
 タクミが缶ビールに手を伸ばす。ハルトもフタを開けて少し飲んでいる。タクミがもう1本のフタを開けるが、そこで気付いたように、ハルトにグラスを頼む。缶から飲ませることはしないという気遣いか。ハルトがグラスと冷蔵庫からチーズを持ってくる。

 「ワインもソフトドリンクも用意してますので、いつでもおっしゃってください…」
 「ありがとう」

 ハルトがグラスに缶ビールを注いで渡してくる。口を付けてテーブルに置く。

 「あの…葵さんは、こういうの、慣れてるんですか? オレは初めてで…」
 「はじめて、ってセックス?」
 「い、いや…童貞じゃないですけど、その、複数で、というか、人前で、というか、そういうのは初めてで」
 「オレだって初めてだよ。お前、ずっとやってみたい、って言ってたから葵さんにお願いしてみたんじゃないか…」
 「ふぅん、そうなんだ。複数で…っていうのがしたかったの?」
 「すいません、なんか、変態っすよね」
 「そんなことはないと思うけど…。タクミくんは変態よね?」
 「えっ。そんな…(笑)。あ、そうだ…お前の好きなAV、葵さんに見てもらったら?」
 「わ、興味あるわ」
 「マジかよ…」

 ハルトが苦笑いを浮かべながらリモコンを操作する。

 「なんだ、もうセットしてあるんじゃん(笑)。あっ…やっぱり『水戸ゆみこ』だね」
 「『水戸ゆみこ』さんの作品です…お前から葵さんのイメージ聞いて、この前借りてきたんだ」
 「葵さんって、この人に似てるって思ってるんですよね」
 「わたし、こんな綺麗じゃないし」
 「んなことないです。ビデオよりずっとエロいです」

 AV女優よりも『エロい』と言われたことに心中で苦笑する。

 「ボク『水戸ゆみこ』大好きだったんで、こいつから『水戸ゆみこ』に似てるって聞いて我慢できなくなって。お逢いできてすごくうれしいです」
 「うれしいわ。そんなこと言ってもらえると」

 画面には『五十路熟女初3P膣内射精』というタイトルに続いて、同年代と思しき『水戸ゆみこ』のオナニーシーンが始まる。

 ハルトはわたしがどのような表情で画面を見ているのか気になるらしく、チラチラと横から覗いてくる。不意にいたずら心が湧き、ハルトが次に横顔を覗いてきたときを捉えて、顔を近付けてキスしてみた。

 キスというよりは唇に唇を付けてみただけだったが、それだけでハルトは真っ赤になってうつ向いている。経験がないというよりは、友人と言っても人前でキスしたりするのは恥ずかしいということなのだろうか。ことさら淫らに振舞うつもりはなかったが、ハルトの緊張をほぐしてやりたいと思わずにはいられない。

 「キスしよ? ちゃんと。タクミくん、待っててくれる?」
 「はい」


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