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夏暮れ
【エッセイ/詩 その他小説】

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夏暮れ-1

素肌に感じる体温は
いつもあつくて
あたしを溶かす光のよう
この季節を嫌いには
なりたくないの

湿ったタオル肩にのせ
考えるのは遠い記憶
もう戻っては来ないと知り
全力で走ってみた

やっぱり残ったのは
たった1つの頼りない力
いつもいてくれればいいのに

閉じたまぶたゆっくり隠す
つま先の痛みはいつからか
あなたに奪われ消えてった

この狭い箱をどうしても
出ては行けないの

揺れるスピーカー蹴飛ばし
席について眠りの中
もう永遠を信じないと
全力で生きてみる

残されるものには
たった1つの息苦しさ
いつもいてくれればいいのに

赤く染まる唇は
冷たい水で熱を下ます
もっと知っておけば
もっと信じていれば

この手に 残るは



あの季節の記憶だけ


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