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不二子のウインク(ルパン三世part2 ルパンの敵はルパン より)
【二次創作 官能小説】

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第二章 姫君の敵はタコ-3

テンタクルウの術。

それは、かつて日本に存在した忍者集団タタリ一族の拷問秘術の1つであった。

アメリカ由来のこの珍しいタコは、体表の粘液に敵をマヒさせる、特殊な毒素を持っている。それは人間の女性にとって、強い媚薬効果をもたらすのだった。
そんなタコを調教し、女体を愛撫することに特化した術を教え込み、捕らえた女人を責め抜くために使うのだ。
オンナは自白を強要されて白状するか、服従を誓わない限りは狂うまで色責めを受ける事になる。
哀れなヤスミン姫が、自身の肉体の淫らな反応に戸惑うのも、無理はないのである。

姫の顔や手足、両乳房、そして股間の中心はほとんど粘液にぬめり、付着した肌がさらなる刺激を求めるかのように淫卑なダンスを踊る。
タコの濃厚な粘液を吸い込んだ下着は半透明になり、彼女のささやかな恥毛に飾られた秘めやかな場所も、その下の排泄口の小さなツボミも、ハダカ同然に丸見えになってしまっていた。
そして、タコの粘液によってすでに丸見えのソコに、タコのものと異なる液体が広がって、さらに彼女自身がより鮮明にされてゆく。
(……あっ?)
自分の体に起こった現象にようやくヤスミンは気づいた。
(お股から……わたくしのお股から)
さんざん愛撫されたヤスミンの中心から、ついに粘り気のある体液がにじみ、シミを広げ始めたのだった。

(は、恥ずかしい……でも……ダメ、止まらない……)
ついに陶酔した表情を目元に浮かべ、全身をくねらせ始めたヤスミン姫。
(腰が……お股が……ああ……止まらない……止まりませんわ……)

「クヒヒッ……たまらん……これはたまらんわい」
頭巾姿の老人は生ツバを飲み込んでモニターを見守るのだった。
「コレなら王国を脅迫する映像も、さぞかし素晴らしい出来栄えになるに違いあるまいて……ウヒ、ウヒヒヒヒヒ……」

(ああダメ……誰か……誰かたすけてください……)
姫の心の叫びは、誰にも届くことは無いのだろうか。

「おっと、いかんいかん……このままでは姫君が本当に狂って死んでしまうかもしれん」
あせった老人の指先がせわしなくいくつものスイッチに触れるが、巨大なタコの触手の怪力にさえぎられ、姫を載せた寝台を避難させることも、タコそのものを撃退することもままならない。
「クソッ……なんとかならんのか!?」
頭を抱え、頭巾をかきむしることしか出来なくなってしまった。

さすがの老人もついにあきらめかけた時だ。

パシュッ。

見守っていたテレビモニターから、かすかな噴出音が鳴り響いたのは。

激しさを増しつつあったタコ足の動きが止んだ。

と思った途端、巨大な8本の触手すべてがブツ切りに切り刻まれ、バラバラになって転がってゆく。

「……申し訳ありません、あるじ」
大タコの丸い頭部を踏みつけながら、現れた黒衣に毛皮を羽織った人影。
「こやつのしつけが足りないのはワシの落ち度でした……これでご勘弁を」

パシュッ。

静かに言いざま、背中のカタナを鞘走らせる。

忍者タタリの足の下、タコの頭部は真っ二つにされていた。
それよりも。
注目すべきは彼のにぎっているカタナのほうだ。

彼の持つカタナも刀身が見当たらなかったのである。
にもかかわらず、鋭い切れ味でタコはバラバラに切り刻まれた。
いったいどのような技があれば、このような事が出来るのだろうか。

「なあに、替えのタコならまだいくらでもご用意できましょう……別の者たちに命じて、この部屋の後始末と、大事な姫君のお召し物の着替えをご用意くださいませ」
タタリは静かに柄だけの刀を鞘に収め、
「ではワシは例の女ネズミを捕らえてご覧に入れてさしあげます」
そう言い残すと、彼はまた音もなく部屋を立ち去ったのである。

後に残されたのはまだウネウネとうごめく、大タコのバラバラ屍体に囲まれた、気を失った半裸のヤスミン姫のみであった。


「……ヤレヤレ、相変わらず不気味なやつじゃわい」
モニターの向こうで姿を消したタタリの陰口を叩きつつ、頭巾の老人はうしろを振り返る。
「お前たち、タタリの言ったように今から、手分けしてあの拷問室へ行き、タコの死骸の後片付けと、姫君を着替えさせてやるのです……そうそう、先にシャワーでも浴びさせてやりなさい……あんなヌルヌルのまま着替えても気持ち悪いでしょうからねえ」
老人の座っていたひじ掛け椅子の背後には、黒衣の忍者衆がずらりと並んで立っていたのだった。

「……御意、ではこれにて」
忍者たちがいっせいにこの司令室を出ようと動き始めた。

「ああそう……おいきみ、ちょっと頼まれてくれたまえ」
老人は忍者たちのひとりを急に呼び止める。
「ポチッと………」
老人がまたひじ掛けのスイッチを操作すると、立ち止まった忍者の目の前に、赤いリボンを巻いた箱がひとつ、ストンと落ちてきた。
「その衣装を姫君に着せてやりたまえよ……頼みましたよ?イヒヒヒヒ……」

天井から降ってきた箱を受け止めた忍者は無言で会釈すると、先を行く忍者衆の後を追ってこの部屋を去ったのだった。


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