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"Tacki" for prudish Meg
【調教 官能小説】

第三話 契約の罠-2


「いやいや、彼女とはそんな関係じゃないから。彼女は今、ヤで始まる職業のお偉いさんに気に入られて愛人みたいな立場にいるから、へたに手をだしたら、こうなるからね。」
 拓海は右手をピストルの形にして自分の心臓を撃つしぐさをする。
「そうなんですか?あんな素敵な女性に好意を持たれているのに手がだせないなんて、毎日つらそうですね。まあ、これからしばらくは、私が慰めてあげますけど。」

 そんなことを言いながら、芽美は内心ほっとしていた。あんな美人と付き合っていたら私なんかとはおざなりなデートしかしてくれないかもしれないと、契約に後ろ向きな気持ちになっていたのだ。でも、そんな状態なら欲求不満が溜まって私を頑張って口説いてくれるかもと、逆に前向きになった。

「ありがとう。芽美ちゃんが慰めてくれるなら大歓迎だよ。でもなんか、いつもより大胆な感じだね?もしかして酔ってるのかい?恋人契約の話はまた今度にする?」
「大丈夫ですよ〜。いいから早く契約書みせてくださーい。」
「はいはい、わかりました。芽美お嬢様。」
「はいは一回ですよ〜。」
芽美はそんな冗談を言いながら、拓海がテーブル上に置いた書面に目を通す。


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「恋人パートナー関係」締結書

 桐原拓海(以下、甲)と吉野芽美(以下、乙)は、乙の女性的な魅力の向上を目的に、以下の契約を締結する。
(契約内容)
1.甲と乙は仮の恋人同士として、デートをしたりコミュニケーションをとりあったりする。デートの内容は一般的なものとする。ここでいうコミュニケーションとは通信機器を用いた通話やメッセージ交換、イベントデーにおけるプレゼント交換と定義する。肉体的接触については別途協議の上定める。
その際、
1)甲は乙の女性としての魅力向上に資する内容のデートを、乙の「彼氏」になりきって企画・遂行しなければならない。企画内容及び遂行姿勢について乙から改善要求があった場合には、誠意を持って対応しなければならない。
2)乙は甲の企画するデートプランを、甲の「彼女」になりきって、可能な限り楽しまなければならない。乙は甲の企画するデートプランに不満がある場合、乙に対して改善を要求することができる。
(日程)
2.デートの日程は、原則以下の通りとする。
1)デートを行う日時は、原則、週1回土日祝日のどれかの昼間とする。
2)デートをしていない日は、甲と乙は毎日連絡してお互いの一日を報告しあう。
3)ゴールデンウィーク等の長期休暇時におけるデート内容は別途取り決める。
(契約期間)
3.契約期間は3月25日から6月30日までの約三カ月間とする。ただし、契約期間中に乙に本当の恋人ができた場合、又は1-1)の義務を甲が果たさない場合、乙は当契約を甲の了承を得ずに解除することができる。契約期間満了後は、甲乙双方の合意の上、当契約を修正・延長することができる。
(罰則規定)
4.罰則規定は設けない。ただし、甲が乙の合意を得ずに乙に対して性行為を強要した場合には、刑法・民法および社会的常識を逸脱した行為として甲は法的処分および社会的制裁を受けることになる。
(報酬)
5.契約締結時において、乙は甲に手附金として金参万円を支払う。当契約内容を遂行するにあたって発生する経費および甲への報酬については、乙が甲に与える以下の権利をもって代替する。
1)新しい施設や飲食店、新規のイベント等、デートスポットとして未評価の場所へ乙を連れて行くことができ、その結果デート内容に不満が生じてもその責務を負わない。
2)デート内容を乙のプライバシーに配慮した内容で文章化し、記事掲載やブログにアップすることにより利益をあげることが許される。
3)他の仕事を優先しデートを中断、延期できる。
4)デートの時間帯は午前10時から午後の5時までとし、費用のかさむ夜のレストランでの食事や酒代の負担を削減してよい。
5)デート時に乙にかかる費用は原則、乙自身が負担する。
                                以  上
                          平成27年3月25日
                          甲
                          乙  
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―うん、この内容なら全然問題ないと思うけど・・・―
 3杯目の紅茶を飲みながら、若干ぼんやりする頭で時間をかけて読み込んだ芽美はそう判断する。
―でもこの内容だとキスされたり触られたりしても文句は言えないってことになるのかな?それくらい許してあげるけれど・・・―
―手付金3万円はちょっとなぁ―
―全然奢ってもらえないのも寂しいような・・・よし!―

 芽美が顔を上げたのをみて拓海は尋ねる。
「どうかな?この間バーで見せた見本からだいぶ手を入れちゃったけど?」
「そうですね、だいたいよくできてると思いますよ。」
「よかった、でも、だいたい、ってことは幾つか気になる点があるのかな?」

「はい、例えば、初めの方の、肉体的接触については別途協議の上定める、っていうのはどういう意味ですか?エッチはしないけど、キスとかはありうる、そういうことを話し合って決めるっていうこと?」


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