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キノコカット
【二次創作 その他小説】

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キノコカット-1

薄暗い部屋の真ん中にはブルーシートと子供用の椅子が置かれていた。
椅子の後ろには右側にはワゴンが置かれていて、前にはビデオが置かれていた。
まる子は50代の男に言われるがままに椅子に座った。
「さあまるちゃん、お小遣いあげるから大人しくしてね」
「はい・・・」
「不安がらないでね、可愛いく子供らしい髪型にするから」
まる子が座ると白いカットクロスが巻かれた。
そして櫛で髪を綺麗に解かし、霧吹きで髪を湿らせた。

事の成り行きは数時間前に遡る。
下校途中のまる子に先ほどの男が声をかけてきた。
『お小遣いあげるからカットモデルになってくれない?』
・・・っと。
まる子は最初は嫌がったが可愛い髪形にしてあげるしお小遣いもいっぱいあげるよ、欲しい物いっぱいあるでしょうと色々と言葉巧みに言われて最終的には男について行った。
可愛い髪形にしてくれる上にお小遣いも貰えると〇学生の子供にはこの巧みな言葉には最後には引っかかってしまうものだ。

そして髪をまんべんなく解かされると男は鋏を持ち、まる子の前髪を先に切り始めた。

ジャキジャキ

米神から真っ直ぐになるように切り揃えたが歪に曲がってしまい、男は真っ直ぐになるように何度も前髪に鋏を入れた。

ジャキジャキ

ジャキジャキ

前髪を切っただけなのにカットクロスは大量に切った髪で纏わりついた。
漸く真っ直ぐに揃えた前髪は不自然なほどにぴっちりとおでこの真ん中に揃えられていたが鏡がないためまる子は今、自分がどんな髪型になっているのかを知らなかった。
「おじさん・・・切り過ぎていません?」
「大丈夫、可愛いくしてあげるからね」
男はまる子を宥めて次は左サイドの髪に鋏を入れた。

ジャキジャキ

耳が辛うじて隠れるほどの長さの髪はあっという間に耳上まで切り揃えられた。
次は右サイドの髪も耳上まで切り揃えるが両サイドを比べると長さが違ったため再び鋏を入れた。

ジャキジャキ

ジャキジャキ

ブルーシートには長さがまちまちの黒髪がパサパサと落ち漸く揃えた時は両サイドは前髪と同じ長さになっていた。
男は背後に周り、鋏からバリカンに持ち替えた。

ブィイイーン!

「おじさん・・・なにをっ!」
まる子はバリカンの音を聞いて強張らせるも男はまる子の頭を俯かせてバリカンをうなじから入れて一直線に刈り始めた。

ジョリジョリ

ジャリジャリ

後頭部の髪があっという間にミリ単位になりザーザーと黒髪がブルーシートやカットクロスに叩きつけられていた。
まる子はバリカンで髪を刈られて大声で泣いたがバリカンは容赦なく後頭部の髪を刈り落して行った。
真ん中よりも随分上まで・・・
やがて頭を上げさせられるとまる子の顔は涙でぐちゃぐちゃになっていた。
男はバリカンを右サイドに押し当てて切り揃えた髪まで借り上げた。

ジョリジョリ

左サイドも同じように刈り上げた。

ジャリジャリ

カットクロスは長いのやら短いのやら細かい髪がまとわりついてブルーシートも大量の髪で散らばっていた。
まだらになっている刈り上げにさらにバリカンを通し、綺麗な青々とした刈り上げにして行った。

ジョリジョリ

ジャリジャリ

ジージー

バリカンの音が止まると男は首周りに付いた細かい髪を刷毛で払った。
そしてシェービングクリームを刈り上げ部分全面に塗りたくり床屋で使うような剃刀で剃り始めた。
「危ないから動かないでね〜」

ジージー・・・

ジージー・・・

ジッジッ

身動きの出来ないまる子はもう泣くしか出来なかった。
後頭部やサイドの刈り上げは見事にツルツルに剃り上げられた。
カットクロスを外され、鏡を渡され、自分の髪形を見て茫然とした。
前髪と同じ長さに揃えられている両サイドに後頭部はキノコの傘のようでその下の方は全てツルツルに剃り上げられていた。
「可愛いよ、まるちゃん」
約束ねと言って1万円を渡し、男は荷物をまとめてまる子の元から去って行った。
まる子はキノコカットになった経緯を知ったら絶対に怒られるだろうなと暗い気持ちになりつつ家路に向かうしか出来なかった・・・


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