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マイ・ドリーム 伝授の儀式
【ファンタジー 官能小説】

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黒猫-6

そっと乳房にほおをつけて、もう一方の乳房をなでます。
それから顔の向きを変えると、ほおを滑ってくる乳首をくちびるで受け止めました。
≪赤ん坊はみんなこうやって、母親からおっぱいをもらっているんだ≫
孤児だったおれには経験したことのないことです。かみついてしまいたくなります。
母乳なんか出ない乳首に吸い付いて、乳房をもみます。
目をつぶると、「ママ」ささやいてみました。
≪まて、いったい何を考えてるんだ≫ 口のものを吐き出します。≪俺をごみのように捨てた母親は、敵じゃないか≫
ベッドの端を殴りつけました。≪母親は敵だ≫
こぶしの痛みに、もやのかかった頭が晴れてきます。
≪だけど、この子は敵じゃない≫
横たわるマイを見ます。
≪それに汚れてもいない。この子にはその意思も意識もないんだ≫
しばらくして俺は起き上がりました。
≪俺は、俺を生んだ女がしたみたいに、マイを穢れたごみにしようというのか≫
汚れた俺は『女を犯し、男におなり』と誘惑した腰に布団をかけます。
汚れた俺は『赤子になって、女を穢せ』と誘惑した乳房に布団をかけます。
≪俺はどちらにもなれはしない。だけどマイはそんな俺をガーゴイルから、すくいあげてくれた。ただひとりの大切な子だ≫
俺は立ち上がって服を着ます。
≪俺が、マイという魔女を生んだんだ。 マイが俺を化け物から親に変えてくれたんだ≫
マイはゆっくりとした寝息を立てています。
≪汚れたのが俺でよかった≫ 

小屋を離れました。


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