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女らしく
【コメディ 恋愛小説】

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女らしく【10】『水着と浜辺と海水浴』-2

そうこうしてる間にもわきわきと手を動かし、近付いて来る撫子さんと詩乃…
手には紐水着が!!

「うわああ!やめろぉ!やめてぇ…着るから!水着着るから!普通ので勘弁してくれぇぇええ!!!」


で結局…

「お待たせえ!」

浜辺では水着姿の大和、稲荷、晴樹、博士が待っていた。

「ほら、いつまで隠れてるんですの!」
「やだ…見られたくない……」

奏の後ろで小さくなり、姿を見せないように努力する。

「かわいいんですから出てきましょうよ♪」
「うわわっ!!」

ミリィの防水加工済みの機械の腕で強制的に連れ出される。

「オオ♪♪」
「似合ってるよ!!」
「「!!!」」

大和と稲荷は目を皿の様にして、びっくりしている。

今の姿は純白のビキニ…
一番まともな水着がこれしかなかったんだよぉ……

「か、可愛いんじゃねぇの!」

…見ないでくれぇ…頼むからぁ……

「だ、大丈夫!別に変じゃないからさ!似合ってる♪」

縮こまっていると大和が手を伸ばしながら慰めの言葉をかけてくれた。

「……ほんとか?」
「ああ…」

大和がそう言うと不思議と楽な気分になった。
ちょっとだけ勇気が出たかも…

「ほら!泳ぎましょうよお姉様♪」

すでに波打ち際で遊んでいる詩乃がブンブンと手を振っている。

此所まで来たら仕方ないか…
でも、海が苦手なのにはもう一つ理由が…

「あ、あのさ…大和…ちょっと……」
「どうした?」

手で大和の耳の周りに壁を作り、そっと囁く。

「…オレ…泳げない……」
「ええっ!?」

大和が有り得ないという表情を浮かべる。

な、何だよ!!オレが泳げないのがそんなにおかしいのかよ!!!

「いや…だってマコトってスポーツ万能だし……」

だって…家の修行の中にも水泳はなかったし……
それに水着嫌いだから海やプールに行ったこともなかったし…

「だ、だから…教えてくれないか?」

恥を忍んで頼む。
ついでに大和ともより親密になれたら……

「いいよ」

周りの一般人の視線が気になるが、大和の手を握り海へと向かう。


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