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王女と王妃を調教する:呪われた王宮〜宿命(さだめ)を負う聖少女の物語
【ファンタジー 官能小説】

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第二章 アキシニス王国-2

二人の目の前に広がる庭園越しに、アキシニス王国の豊かな国土が見える。
三年前の大飢饉が嘘であったかのように、美しい田園風景を映し出している。

愛を確かめるように手を握り合ったままの二人の目に、ルナの弾ける笑顔が近づいてきた。

「お父様ー、お母様ー・・・」
父の膝に倒れ込むと、ルナは荒い息を弾ませている。

「ハハハハ・・フフフフ・・・」
父の空いている手を、頬に当てている。

王は二人の愛する天使達の温もりに包まれて、幸福を噛締めていた。
ひばりの声が、のどかに聞こえてくる。

やがてディオンが息を切らせて庭園から駆け上がってくると、恨めしそうな声を出した。

「ハアッハアッ・・・ま、全く・・・。
 もう・・待ってくれないんだから」

その声に振り返ったルナは、父の膝にもたれながらイタズラな目をして言った。

「だって、ディオンたら何回やっても迷路を覚えないんですもの。フフフッ」

娘の笑い声につられ、王と王妃もクスクス笑っている。

マチルダ王妃の唇から零れる白い歯が、ディオンの顔を真っ赤に染めてしまう。
ディオンは何時もマチルダ王妃の前に来ると、ドギマギしてしまう。

ルナとは違う大人の雰囲気に、妖しい魅力を感じてしまうのだ。
特に盛上がる豊満なバストに、心が吸い込まれそうになってしまう。

「そ、そんな事・・・
 王妃様の前で言わなくっても・・・」

俯くディオンに、更にからかうようにルナは無邪気に声を投げる。

「あら、ディオンったら顔が真赤よっ・・・。
 そうよね、ディオンはお母様大好きだものねー。
 アハハハハ・・・」

図星をつかれたディオンは開き直ったのか、大きな声を出した。

「ああ・・・そうさ。
 だってルナ王女様みたいにお転婆じゃないし、
 上品だもんねー・・・」

そして長い舌を出すと、再び庭園の方に駆け下りていった。

ディオンの言葉にルナも顔を赤くしたが、それを両親に悟られぬよう直ぐに後を追って走っていった。


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