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ヤクトリの女
【熟女/人妻 官能小説】

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銀三-2

銀三は、喫茶店の女性が注文を取りに来て全員が頼んだ飲み物が来るまで話をしなかった。イチ達は、居心地が悪そうだ。銀三は、コーヒーを啜ると周りに自分達以外誰も居ないのを確認して、

「楽にしてくれよ。」
「別に説教しようとしてんじゃねえよ。」

とイチ達を見て微笑みながら話す。イチ達は、ホッとした様に頷く。銀三は、

「この前行った○○線、中止にしたよな。」
「あの日、△△線も様子を見てみた。」

と言う。イチが驚いた様に、

「そうなんだ。」
「でもどうして?」

と聞くと、

「聞いてるだろう、この二つ路線は最近桜が満開だって。」

と銀三が答える。『桜が満開』は、警察が張っているの隠語だ。イチ達は頷く。

「俺は、二つの線の桜を観察してみた。」
「いつもの桜じゃ無い。」

と銀三が続けるとイチ達は驚いていた。イチが、

「そうなの?」
「どこの桜かな、応援?」

と声を潜めて話す。銀三は、

「それで、お前達に聞きたいんだ。」
「二つの路線に乗車した時、霧吹き使ったか?」
「鹿がイチコロになるやつ。」

と言うとイチ達は顔を見合わせてモジモジしている。『鹿』は痴漢対象の女性の隠語だ。銀三は手を振り、

「俺は、その事にとやかく言いたい訳じゃ無い。」
「ただ、本当の事が知りたいんだ。」

と落ち着いた声で話す。イチが恐る恐る話し出す、

「済まない、銀さん。」
「使ったよ。」

と申し訳無さそうに言う。銀三は興味有り気に、

「鹿はどうなった?」

と聞くとイチは早口で、

「凄く効いた、怖い位に。」
「鹿を思いのままに出来た。」

と興奮気味に話す。銀三は、再び周りを確認して手招きすると、全員前のテーブルに顔を寄せ合う。銀三は囁く様に、

「それは、ツープッシュと言う違法薬物だと知っていたか?」

と聞く。イチ達は驚き、全員首を振った。

「ツープッシュは3ヶ月前に販売元が摘発された。」
「だが、最近痴漢被害者からツープッシュと同じ成分が検出され薬物取締局が動いた。」
「あの二つの路線に張って、素人見たいな囮捜査をしているのはヤクトリだ。」

と言うとイチ達は見るからに動揺している。銀三は真顔で、

「クスリ関係に詳しい知り合いから聞いた。」
「そいつは、サツ専門の記者から聞いたそうだ。」

と話す。イチは泣きそうな顔になり、

「そんな物と知らなかったんだ!」
「強めの媚薬と聞いた。」

と呟く様に言う。銀三はイチを見て、

「誰から買った?」

と問い詰める様に聞くとイチは話しづらそうだ、銀三が畳み掛ける様に、

「リュウからか?」

と聞くとイチは躊躇いがちに頷く。銀三はやや顔をしかめ、

「アイツと関わるのはよせと忠告した筈だぞ。」

と嗜めるとイチは力無く頷く。リュウは30歳前後の男で、グループの元メンバーだが乱暴者で銀三が追い出したのだ。金遣いも荒く、ヤクザ関係の仕事もしているとの噂だった。

イチはリュウとは何故か馬が合い、仲が良かった。グループを抜けた後もリュウと会ったりしていた様だが銀三は忠告はしたものの干渉しなかった。

「でもヤツが何でそんな物持ってたんだ?」

と銀三が疑問を持つと。イチが、

「リュウは、その薬の配達をしていたって言ってた。」
「急に相手が受け取りを拒否したって。」
「先払いだったので薬は貰ったと言っていた。」

と話すと銀三は頷き、

「サツの摘発で買ったヤツがびびったんだな。」

と納得した様に言う。イチが思い出した様に、

「今日、銀さんに見せようと持って来たんだ。」

とポケットから取り出した百均で買える様な小さな透明のスプレーを見せた。その小さなボトルサイズのスプレーには100mlの表記のシールが貼って有り満杯に近い状態だった。未だ大して使っていないと銀三は思った。イチは口を尖らせ、

「良く効いたのに。」
「また、使いたかったな。」

と残念そうに言う。銀三は意味有り気にイチを見て、

「その割には余り減ってないな。」

と言う。イチは黙り込む。銀三は身を乗り出し、

「効いたと言ったが、鹿はどんな状態に成ったんだ?」

と聞くとイチは言いにくそうに、

「意識は有ったけど、立っていられなくなったよ。」
「みんなで支えて駅に降りて、ベンチに座らせた。」

と困った様な顔で言った。銀三は頷き、

「その内の何人かが、病院に行き検査でツープッシュと分かったんだ。」

と言うとイチ達は下を向く。銀三は声を潜め、

「レイプドラッグだからな。」
「それが目的のヤツには都合が良いかもしれんが。」
「俺達には、効き過ぎだな。」

と言うとイチ達は全員頷く。銀三は体を起こし、

「効き過ぎるから、使うの止めてたんだろ。」
「正解だ。」
「ずっと使っていたら、あんなヘボのヤクトリでもお前達に気付いたかもな。」

と言う。イチは苦笑いしながら頷く。銀三はニヤリとして

「薄めて使えば、言ってた様に強めの媚薬になるらしい。」
「さっき話したクスリに詳しいヤツの情報だがな。」

と不敵に笑う。


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