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恥ずかしの高校ミスコン
【学園物 官能小説】

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罰遊戯-3

 とはいえ美景と琴音を比べて、前者が残るのはむしろ当然だった。知性派と大和撫子でタイプはかなり異なるものの、2人がともに清楚系だというのは誰もが認めるはずだ。だが奈津江や早織ほどでないにせよ琴音のかなり豊かな胸は、その清楚なイメージをいくぶん殺していることは否めない。美景の控えめに女らしさを主張する胸の方がずっと清楚さに似つかわしい。
 さらに言えば、顔立ちの美形さも美景が優ると見る人は多いだろう。色も彼女の方が白い。
 まともなコンテストであっても、清純派・清楚系で競合するなら高確率で美景が残っただろう。ここまで美景に票が偏らなかったことのほうが不思議なぐらいだ。

「これで全裸審査進出者が決定しました。2年C組・山西梨佳さん、2年D組・深瀬美景さん、2年F組・大渡奈津江さんでーす!!」
 投票結果を昭代が朗々とアナウンスする。男子審査員たちから歓声があがり、彼らの目も輝いた。

「森中さん、秋村さん、残念でした。お2人のコンテストはこれで終了です。気をつけてお帰りくださ〜い」
 こうして敗退が確定した早織と琴音は、5人の並びを離れた。生徒会副会長の小林が彼女らにそれぞれの服が入った脱衣籠を渡す。ただ安堵の表情で制服を手に取る早織に対して、琴音の方はやや複雑な思いが顔に浮かんでいる。
 そうして制服姿に戻り、この会議室を後にしていく2人のことが、美景にはひたすら羨ましくてならなかった。

 結果的に残ったのは、全員2年生だ。互いに全くタイプの異なる3人の美少女だが、同学年という条件が、その違いをいっそう際立たせもする。
 その3人が、いよいよ一糸まとわぬからだを晒す時が来たのだ。

「それでは最終ステージ・全裸審査に入ります」
 昭代は高らかに宣言した。美景にとっては最悪の時間のはじまりを告げるものだ。

「やっぱり無理です! 私、裸になんてなれません。失格でいいです。私の負けです……」
 美景はどうしても我慢できず、悲痛な面持ちと声で昭代に申し出た。

「ふっ、この負け犬が。あんたみたいな女がこのあたしと争う資格なんて最初から無いのよ」
 それを見て、隣の奈津江が、あからさまに蔑んだ言葉を投げかけてくる。
 奈津江にとってこのコンテストで最大のライバルは梨佳だが、一方で美景にも独特の敵愾心を抱いていた。
 美景がろくにおしゃれもしないくせに、こうやって自分と並んで学園を代表する美人の一人に名を連ねていること自体が、気に入らないのだ。今日だって、化粧ひとつしていない。そういう女は、こんなコンテストになんて出てないで、勉強だけしてればいいのよ。1年生の頃に彼女に対して感じていたことが、ここにきて再燃し増幅されたといっていい。

 美景にとっては、ここで奈津江に何を言われようが大したことではなかった。ただこの場を逃れたい一心だった。だが昭代はそれを許さない。
「勝手な棄権は処分の対象。いったい何度言わせるの? 退学になっても構わないなら、出ていきなさい」
 氷柱のようなまなざしとともに、突き放された。美景はそれでも、裸にされるぐらいなら退出しようという思いも強くなった。そのため脱衣籠を返してくれるように言おうとした矢先、さらに恐ろしいことを言い渡される。

「ただし、最終ステージにまで残っておきながらコンテストをぶち壊しにしようとした罰として、下着は没収したうえでのことです。その恰好で帰りなさい」
 美景は慄然となった。つまり、どうあろうとも裸にされるということだ。

「ふん、どうせなら最後まで戦ってあたしの優勝を見届け、敗者の屈辱を味わうがいいわ」
「何を言うの? 敗者の屈辱を味わうのはあんたもでしょ」
 奈津江も梨佳も、ここまできたら裸になってでもコンテストに優勝し、ミス和天高の座を勝ち取ろうとする気は満々だった。

 もう、なすすべもないのか。美景は絶望的な気分になり、うなだれた。
 美景が棄権をあきらめたのを見て、いよいよ昭代は3人に促す。
「和天学園高等学校をまさに代表する美人のみなさん、その誇りとともに、生まれたままの姿をご披露ください」

 それとともに、梨佳も奈津江も各々のブラジャーに手をかけた。
 もうどうしようもないとは知りつつも、やはり美景はすぐに下着を脱ぐ気にはなれなかった。大勢の男子たちも見ている前で裸になるなんて、それ自体が死ぬほど恥ずかしいことなのだから当然だ。そうしてでも学校一の美人の座を手にすることに意欲を燃やす2人とは違う。
 しかし、それだけではなかった。ここで暴かれたら恐ろしいことになりそうな、彼女のからだの秘密があったからだ。

 美景の下腹部には、16歳の高校2年生である今も、恥毛がまったく生えていないのだ。


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