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恥ずかしの高校ミスコン
【学園物 官能小説】

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理不尽-1

 いま何って言いました? 下着審査……!?

 美景は雷に撃たれたような思いだった。

 何かの聞き間違いであって欲しかった。だが決して間違いではないことは、続く昭代の指示が証明する。
「では、制服と靴下を脱いで、下の脱衣籠に入れてください。着てるならキャミソールもです」
 それとともに生徒会の2人が、出場者たちの足元に次々と籠を置いていく。本当に彼女らを下着姿にさせるつもりなのだ。

 美景のみならず、他の出場者たちの間にも動揺が走った。
「じょ、冗談ですよね?」
 美景より早く、1年生の早織が狼狽した様子で尋ねた。

「何言ってるの。あなたたちみんな、ホントに綺麗だもの。誰がいちばん魅力的かは、しっかりカラダを見ないとわからないでしょ」
 昭代はこともなげに返した。

 さすがに美景も唖然となった。審査の具体的な内容は今まで何も知らされていなかったが、まさかそんなとんでもないことが盛り込まれていたとは、にわかには信じられない。
 下着だけの姿を晒せなんてミスコンとしてまともとは思えないし、まして高校生に、仮にも学校の行事でそんなことをさせるなんて非常識すぎる。

「さあ、みんな早く脱ぎなさい。ミス和天学園の栄誉を勝ち取るためにね」
 だが昭代は、平然とした様子で5人に脱衣を促してくる。
 進行役の昭代も審査員の教師2人も女性とはいえ、生徒会長・副会長は男子なのだ。その前で脱ぐなど、恥ずかしいにもほどがある。

「無茶苦茶です! こんなミスコンがあるんですか? 卑猥すぎます! 私たちはまだ高校生なんですよ! それにここには男子もいるんです!」
 美景は我慢ならず、激しく抗議した。

「そんな恥ずかしいこと、できません。私は棄権します!」
 昭代がまるで耳を貸そうともしないので、美景は背を向け、退出しようと自分の荷物に手を伸ばした。
 たとえ優勝者には学費免除が約束されているとしても、それで家族を助けられるのだとしても、下着姿を晒すなどという辱めはとても忍べそうになかった。そもそも、こんな歪んだイベントでは、当の約束だって疑わしい。

 美景に続く者もいそうだった。だがそんな彼女らを呼び止めるように昭代は言う。
「待ちなさい。これは理事長肝いりの学園の公式行事なの。それをぶち壊しにするつもりなら、しかるべき処分は受けてもらいますよ」
 昭代の一言に、美景は思わず手を止めて振り向いた。処分?
 そう言えば、確かに案内には理事長の名があった。つまり、こんな破廉恥な行事を理事長が認めたっていうの? まさかそんな……。

「どうしても棄権するというなら、退学処分も覚悟しなさいね」
 そんな馬鹿な。こんなふざけたコンテストを棄権して、どうして退学になんてなるの? 美景も他の面々も、とても信じられないという面持ちだ。

 そんな彼女らに向かって、昭代はエントリー用紙に連ねられた規約の一部に赤ペンで線を引いて見せつけた。
「あなたたちはエントリーした以上、これに同意したことになるのよ」

 そこには、こう書かれている。

 正当な理由なく棄権した出場者は、主催者の設定したペナルティを受けるものとする。



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