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こいびとは小学2年生
【ロリ 官能小説】

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お守り-2


「えへへ、まあ、硬いことはいいじゃん。それより今日って、宮古からの便、フルブックみたいだよ」

「へぇ、珍しいなうちの便なのに。じゃあ忙しくなるな今日は」

「だね、例によってこっちの人手は少ないけど、がんばってこ」

 ロッカーを閉めた琴美がまた、俺を見ながらにっこりと笑った。その右手がつまんでいるキーが回って、お泊り明けのショーツが入っているかもしれない琴美のロッカーが施錠される。お、今日はちゃんとカギかけたか。でも残念じゃないぜ、俺にはしのちゃんのパンツがあるからな。


 さくら太平洋航空は、主に沖縄諸島の離島と本州の地方空港とを結ぶ路線を飛ばしているLCCだ。俺が勤務する支店のある空港からは宮古島線が週五便就航している。155人乗りのボーイング737-800の登場率は平均70%で採算ラインギリギリだが、人件費を削ってどうにか持っている感じだ。
 人件費を削るといってもそれほど薄給なわけではないけれど、スタッフの人数は少ない。営業を兼務する支店長に営業スタッフがあとひとり、ディスパッチャーとも呼ばれる運行管理者がふたり、そしてグランドスタッフの俺と琴美ともうひとりの女性アルバイト(大学生の麻衣ちゃん。この子も……ま、今はいいか)の、合計七人しか空港支店にはいない。便は一日一往復だけで、シップ(飛行機)は宮古で夜明かしするから整備スタッフの常駐が不要なので、あとはスタッフがそれぞれ掛け持ちしながら業務を回している。俺と琴美の主な業務は、チェックインや案内業務(「さくら太平洋航空551便で宮古島へご出発のXX様いらっしゃいませんか〜」みたいな呼び出しとか)、クレーム対応やら清掃やらで、要は営業以外の、資格がいらない地上業務全般だ。だから実働時間の割には身体はけっこうくたびれる。うちの支店長ももともとは他社のグランドスタッフ経験者で、営業のほうが遥かに身体は楽だと言っていた。まぁ管理職だから、精神的なストレスは半端じゃないだろうけど。
 三々五々と今日のシフト出勤者が集まってきて、始業時間になり朝礼が済むと、俺と琴美は出発ロビーに出て、さくら太平洋航空のカウンター周辺の清掃から今日の業務を開始した。この空港からはうち以外に、大手エアライン傘下のLCCが函館便を一日一便飛ばしている。あっちはあと一時間くらいで出発なので、ロビーの反対側にあるモスグリーンのロゴが入ったカウンターにはチェックインの列ができている。あっちとこっちのちょうど中間に正面玄関や鉄道駅からのエスカレーター、それにコンビニがあるから、横長のロビーの真ん中くらいまでは人の動きがあるが、こっち側は天井の照明も半分消されたままだ。
 クイックルワイパーでカウンターのホコリを落としていた琴美が、その手を止めて小さな声で俺に言った。

「ね、うちもあっちみたいに、もうちょっとスタッフ欲しいよね」

 俺はモップの手を動かしながらあっちのカウンターを見た。チェックインカウンター内に二人、ロビーに二人、おなじ制服を着た合計四人のグランドスタッフが、にこやかな笑顔で乗客に応対している。

「あっちだって俺らみたいに一人何役かもよ」

「だとしても四人だよ、うちの倍。シップはあっちのほうが小さいのにね」

 琴美が、丸顔の頬をわかりやすくふくらませた。たしかにあっちのエアバスA319neoは130人乗りでうちより座席数は少ないが、アゲインスト・クラスとかいう要するにビジネスクラスも設定しているので、その客にはちょっとはグレードの高いサービスを提供する必要がある。遅延だの欠航だのしたら、いくらLCCでもそうそういい加減な対応はできないだろうし。

「あたし、支店長に増員お願いしてみようかな」

「琴美の言うことなら聞いてくれんじゃないか、支店長の息子さん、たしか琴美と同い年とか言ってたぞ」

 リノリウムの床にこびりついた汚れをヘラでこそぎ落とすためにしゃがみ込みながら俺は言った。琴美の手は相変わらず止まったままだが、手動かせよ、と促しても動くもんじゃないのはわかっているのでそれは言わない。同期が偉そうに注意するのもなんだし、こないだまではオナペットにしていた負い目もある。琴美はまさかオナペットにされていたとは思っちゃいないだろうけど。

「そうだっけ。あ、そうだ言ってた、俺の息子彼女いないらしいから紹介していいか、とかって。セクハラだよねー。それにさ、彼女紹介するならもっと優先順位高い人、いるじゃん」

 琴美がニヤニヤ笑いながら俺を見ているだろうことは、ガムなのかなんなのか正体不明の黒ずんだ汚れとヘラで格闘するために、下を向きっぱなしの姿勢のままでもわかる。去年二人で飲んだときに、泥酔した琴美(メガジョッキのハイボールなんか飲むからだ、あの店濃くて有名なのに)に絡まれて年齢イコールほぼ彼女いない歴であることを白状したことを、泥酔していたくせに覚えてやがる。まぁ俺も泥酔したふりして絡み返して、琴美の処女喪失が19歳の大学1年生だったことと、経験人数はサークルの先輩だったそいつと今彼の二人だということも聞き出したからおあいこだ。そのときの俺と琴美の「今までに入ってきたのは何本?」「えっと、にほーん」という会話と、満面の笑みで右手のピースサイン(二本、って示したかったんだろう)を俺に突き出してきた琴美の顔は、その後何度思い出してオカズにしたかわからないし、あれほど動画を撮っておけばよかったと後悔したこともない。

「ほっとけよ、それに俺にはもうかの……」


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