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幼茎の尿臭 〜聖美13歳・知季10歳〜
【近親相姦 官能小説】

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幼茎の尿臭 〜聖美13歳・知季10歳〜-3


「知季くん、お姉さん……あ、ごっちゃになるか、あたしのこと紬って呼んでいいよ、あたしゲーム好きなんだけど、知季くんはなにが好き?あ、マイクラやってるんだ」

 紬が、知季の学習机の上からswitchとパッケージを目ざとく見つける。

「はい、あ、でも、途中までで全然進んでない……」

「まじ?もったいないよ、あたし猫全柄集めたよ」

「本当ですか?」

 知季が、もとからぱっちりとした大きめの眼をさらに見開いた。鼻の穴がちょっと開き気味になって、紬に髪をくしゃくしゃいじられながら猫背っぽく曲がっていた背中がぴん、とまっすぐになる。知季が、すげー、と感じているときのリアクションだ。

「ほんとだよー、あたし攻略法見つけたもん、教えてあげよっか?」

「はい、お願いします!」

 知季の、さっきまでの引いていた、というより怯えていた表情が一転して笑顔になった。全体的に色白の知季の顔がほんのり紅潮している。んだよお前、先月くらいにはマイクラあきたー、とか言ってたろ。

「ねぇ、聖美」

 紬がやっと聖美の顔を見た。フランプールやアレクサンドロスの話で盛り上がっているときの楽しげな表情とはちょっと違う、なにかの期待感にあふれたような笑顔だ。

「な、なに?」

 紬と知季の様子に気圧されて、通学用のリュックと午後ティーのペットボトルをそれぞれ左右の手に持ったままドア脇に立っていた聖美は、渇いた口腔内で舌をもつれさせた。

「あたしマイクラ教えてあげるから、ちょっと知季くん借りるよー」

 貸して、じゃなく借りるよ。紬は、なにかを要求するときにはいつも承諾前提の言い方をする。聖美の別の友達は紬のそういう部分を図々しい、と言うけれど、聖美的には面倒くさくなくていい。ライブDVDの約束も「こんど貸してね」じゃなくて「こんど借りに行くよ」だった。

「あ、うん……いいよ」

 聖美の返事に、紬と知季は満面の笑顔で「いえーいっ」とハイタッチした。紬はハイタッチした手をそのまま握って離さず、知季に顔を寄せてまた「かわいー」と言って微笑む。紬、知季と顔ちけぇよ。
 switchを起動させた知季がいつのまにかベッドに上がってきた紬に起動画面を見せると、紬は知季のそばに頬を寄せるようにして座り、知季の右手を自分の掌で包むようにして二人でswitch本体を支えた。嬌声をあげる二人の背中を見ながらため息をついた聖美は、部屋を出て自分の寝室に入った。ベッドの上にリュックとペットボトルを放り投げ、ついでに自分もベッドに寝転んだ聖美の胸に、自分にもその正体がわからない、奇妙で不愉快な感情がこみ上げた。


 あの日から紬は、土曜日の放課後にはなにかと用事を作って聖美の家に来るようになった。用事、といってもその相手はほとんどが知季だ。借りていったフランプールのライブDVDは速攻で次の土曜日に返しに来た。前に貸した、まだグラビアにちらっと目を通しただけのCuugal最新号が返ってくるには丸二ヶ月もかかったのに。
 知季もいつの間にか紬の来訪を心待ちにするようになった。マイクラの攻略法を教わっている途中で紬に対してタメ口になった知季は、二回目からは「紬ちゃん」と呼ぶようになり、三回目の来訪からは自らホットココアと近所のパティスリーのフィナンシエでもてなすようになった。
 あたしにすらそこまでしてくれたことないのに、せいぜい夏に麦茶入れてくれるくらいだぞ。。それにそのフィナンシエは、あたしが食べようと思ってお小遣いで買ったやつだ。放置された聖美は、紬と知季が隣の部屋ではしゃいで ―最近は紬がイナズマイレブンを覚えやがった― いる間、自分の寝室のベッドで一人でいることが多くなった。
 同級生と自分の弟が仲良くなることってあるんだろうか。紬ちゃんすごい、ぼくまたボール取られたー。開けたままのドアから聞こえる隣室の知季の声を聞きながら聖美は思った。
 あと、どうも気になることがある。さっきトイレに行ったときに廊下から二人の様子を見てみたら、二人がベッドの上で並んで腹ばいになってイナズマイレブンやってた。あいうのってふつう向かい合ってやるもんじゃないのかな。それに紬が、左手で知季の肩を抱くようにしていた気がする。だいたい普段からベタベタ知季に触るし、いっつも顔が近いし。
 知季も知季だ。あたしのお菓子勝手に出したり、紬が帰ったあとにいかに紬と遊んでいて楽しかったか延々と語ったり。ママも調子に乗って、知季にはお姉ちゃんがふたりいるみたいね、だって。知季のねぇねはあたしひとりだ。
 ただ、さすがに紬も聖美に気は使っていて、家に来るときに通学鞄の中に聖美の好きな韓国お菓子を忍ばせてきたり、自販機の午後ティーを奢ってくれたりするようになった。学校からいったん家に戻った紬が、コミックスを買おうか買うまいか迷っていたアオハライドの全巻を抱えてきて貸してくれた日は、紬が帰ったことに気づかないほど夢中で読みふけってしまった。
 だから、まあいいや。こういうのなんて言うんだっけ、ウインウインだっけ。


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