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女子中学生 辱めの部室
【学園物 官能小説】

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広まる噂 嫉妬の怖さ-1

 いったん噂が立てば、学校という場は広まるのも早い。野球部のエース・西永浩介が、A組の相生みさきに告白して振られた。その話は次の日の朝には、ほとんど学年中に伝わっていた。

 大方の生徒たちにとっては、よくある恋の噂話。青春時代の娯楽のひとつとして消費されるような、一時の話題以上のものではなかった。学校のヒーロー的存在だった浩介に羨望や妬みを抱いていた男子生徒には留飲を下げた者もいたかもしれないが、その程度のことだった。

 さすがに浩介のファンの女生徒たちは、複雑な思いを禁じえなかったようだ。彼女らからすれば絶対に手が届かない存在だと思われていた西永くんから、こともあろうに告白された子がいるなんて。

 今までずっと目立たぬ存在だったみさきのことが、にわかに注目されもした。
 今まで気づかなかったけど、相生さんって子は確かに可愛い。あの西永くんが好きになってもおかしくないぐらい、可愛い。今さらのように彼女のことを見直す声もあがっていた。羨ましがりつつも、あの子だったら仕方ないか……とため息をつく女子生徒もいた。

 しかも、彼女は浩介の告白を断ってしまったのだから、いっそう複雑だ。どうして、あの子はそんな勿体ないことをしたのだろう。ファンの女子たちからすれば一等の宝くじをドブに捨てるにも等しい話だから、なおさら解せなく思える。
 ただ、あの西永くんが誰かの彼氏にならなくて良かった……という安堵もある。その一方で、振られたショックが試合にまで影響したらしい、浩介への同情。いろんな思いが、女生徒たちには渦巻いていた。

 みさきのことを羨望したり不思議に思ったりはしても、彼女のことをとりたてて責めるような者は、浩介のファンの女子たちのなかにもいないようだった。

 ある一団を除いては。

 こんな風にして、みさきがある意味で時の人になっているということを、世間話に疎い当のみさき自身は、いまだ知らないままでいたのだった。


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