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惨酷メカ:バーチャル・カプリコン、と芋掘りレジスタンス村娘(ケータイSF愚弄小説・18禁) ※第一部完結?※
【SF 官能小説】

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芋掘りレジスタンス村の日常2/(参考コラム)最近の太陽光パネル発電の問題と落とし穴-2

3
 キャンプモードに膝を逆に折りたたんだ(上半身が地面に下りている)、カプリコンの両脚と背中のスペースで、上には荷台が庇のようにかかっている。
 ドラム缶風呂に入る前に、玉の肌を二人でシャワーのお湯に軽く流す。つかるお湯を汚さないように汗だけでも流しておくのだ。
 回りには犬どもがドッグフードをつまみつつ、ボディガードのようにたむろしている。不審者が近寄ってきたとしても、凶暴な彼らがいる。昨日のシャンプーで仔犬を分け与えた際におとなしかったのは「飼い主(仮)からご紹介のお知り合いだからいいですよ。うちの坊主どもを宜しく」でしかない。もしも余所の見知らぬ者が仔犬や仲間を拉致しようとしたら、怒り狂ってボロボロに八つ裂きだろう。
 パトリシアとセラは少しシャンプーをつけて、ぬるいお湯とお互いの手でこすり合う。二人の関係からして妖しげ雰囲気がなくもない。美麗と可憐の女体二つが泡ともつれ合っている。
 だが様子が少しおかしくなる。なぜか犬どもが楽しげに吠え出す。尻尾を振ってかけだしていく。敵に対する反応ではない。

「あの」

 おそるおそるという調子の、若い男の声がした。知っている声。入って来かねているらしい。

「!」

 警戒しだしていたパトリシアは悟って、慌ててシャワーで泡を半分流しで、ドラム缶風呂に飛び込んだ。

「あ、熱い!」

 温度調節はしていたものの、急に温めた新しいお湯に飛び込んだので、肌がチクチクする。
 一方のセラは平然としたもので、腰に片手を当てて威風堂々と、来訪者に裸身をさらしている。顔に傷のある、二十歳くらいの青年が、カプリコンの脚の向こうからチラチラとこちらを見ていた。小型ウォーカー(トラクタ11式)が止まっていたが、犬どもが平然としていたのは「飼い主の女神様のご家族がご光来」だからだろう。

「お兄ちゃん、来るんだったら、言ってくれたら良かったのに」

 口を尖らせたセラは、あられもない姿を隠そうともしない。この父親違いの兄がたじろぐのを面白がって、からかうように堂々と歩み寄る。
 彼の顔の傷跡は、幼き日に一家が盗賊ゲリラに襲われ、父が殺され、まだ若かった母が拉致されたときに、ナイフで切り裂かれたのだ。およそ半年後に、腹を膨らませた母が幽霊のような半死半生で村に帰ってきた。
 彼の髪は、ゲリラに殺された父親と同じグレーだ。幸いにもセラの容姿は母親似だった。

「セラ、その格好」

「なによー。可愛い妹にそんなビビって。男ってこれだから! それにお兄ちゃんがもっと覗きたいのはパトラでしょ?」

 セラはニヤニヤと打ち解けた笑顔で見せつける。大袈裟に呆れたポーズ。パトリシアもドラム缶風呂のふちから顔を出して、非難の目で睨んで「いつから覗いてたのよ、バカ」と舌を出してやる。

「母さんから」

 それは焼きたてのアップルパイの差し入れ。
 おまけの本題の土産は手製の乾パン。追加のドッグフード(緊急時には人間も食べられる?)やセラ(とパトリシア)の新しい下着。それから散布用の新しい野生ハーブの種子もあった。彼は要塞都市の農学校に学んだ秀才でもあったから(州軍閥は政府としての自負心から人材育成にも熱心だ)。
 たじろぐ彼を一時退散させて、小一時間後に再度に招いた。セラは採取してあった野生のハーブティーを煎れて、パトリシアは珍しく香水をつけて。


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