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妻を他人に
【熟女/人妻 官能小説】

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セックス漬けの日々-1

「今日だけ」、「もうしない」という、ゆきの言葉が守られることはなかった。

 その後も残業中のオフィスでYに求められると、なし崩しで身体を許してしまうことが続いた。
 はじめは上司として毅然と対応するものの、少しずつ押し切られ、やがて唇を重ね愛撫を受け入ていくパターンを毎回のように見せられるのは、夫として辛かった。身体を重ねるごとに、抵抗の時間は短くなっていく。ついには消極的ながらも求められば拒否しない状態にまでなった。

 こうなると歯止めは効かない。
 残業で二人きりになるチャンスがさほど多くないと見るや、二人は昼休みにまでオフィス近くの公衆便所で交わるようになる。以前Zの肉棒を咥えた、都会のエアーポケットのような人気の少ない公園である。状況が許せば徒歩すぐの歓楽街まで足を伸ばし昼間から小一時間ほどの「ご休憩タイム」を楽しむ。昼休みの逢瀬は帰宅時間に影響を及ぼさないのも、ゆきには好都合だった。公衆便所で、ラブホテルで、ときに深夜のオフィスで男女の行為を重ねるゆきとY。
 私への報告はあったりなかったりだった。たまにセックスする日が続いたりすると後ろめたさからか報告を怠るのはZのときと変わらない。「本当のこと言ってごらん」などと問い詰め白状させ、内緒にした罰だと言って尻を叩く。深夜のダイニングで妻の尻を赤く腫れ上がらせたあの夜以来、「おしおき」でスパンキングするのが最近の私たちのお気に入りプレイとなっていた。

「他の男にもいつも叩かれてるの?」と聞くと、察してくれと言わんばかりに、にやっと笑いつつ顔を赤くしているゆきはやはり可愛い。
「叩かれてどんな気持ち?」
「我慢しなきゃって……」
「我慢?」
「私が不倫したせいだし……パパは私が他の男の人として苦しんでるんだからって……」
「健気じゃん」
「それだけじゃないよ。あとね、なんだか下腹部がじんじんして気持ちよくなっちゃう」
「興奮してるんだ」
「うん。こんなので興奮しちゃうの恥ずかしいんだけど、でもそれでまた興奮して……わけがわからなくなっちゃう」
「ゆきってやっぱりドMだな」
「そのあと優しくぎゅって抱きしめてくれるでしょう? あれすごく好き」
「びくんびくんてなるよね、あのとき。イッてるよね?」
「えー? 知ってたの?」
「身体ピンと伸ばして震えながら目をつむって可愛いなって思ってみてた」
「やだ、パパ嫌い……」
「いてて……なんだよ今さら……。いいじゃん可愛いって言ってるんだから」
「やだ。恥ずかしい」
「そこがいいのに。あいてて……」

 頬をつねりながらキスしてくるゆき。一糸まとわぬ素肌から伝わってくる妻の体温が心地よい。柔らかな乳房の先端にある固い蕾が私の胸に押し当てられている。軽く指でつまむと「だめ……」と小さく息を吐き、眉根にかすかに皺を寄せる。恥じらう表情がたまらない。こんなに初々しく恥じらってみせることのできる女が、八年前私を裏切り、他の男に走っていた時期があったなど、とても信じられない。
 そう思い、「Yのこと前から好きだったんだろ?」などと水を向けると、ゆきはまた意味深な笑みを浮かべて私を見つめてくる。「どうだと思う?」とか「内緒」などと私をはぐらかし乳首をつまんだりペロペロ舐める妻。嫉妬させようとしているだけにも見えるし、自分の本心と向き合うのに躊躇しているようにも見える。

「独身だったら付き合ってた?」
「うーん……それも内緒。うふふ」
「じゃあそもそも俺と出会ってなかったら?」
 質問を重ねる。「イエス」と言わせたい。
「それでも……うーん、私のほうが五歳も歳上だし……」
「問題は歳の差だけ……」
「歳の差って重要だよ」

 最後まで明言しないが、ZやF――あるいは合コンでお持ち帰りされたG――について同じ質問をしても、即座に「ありえない」と笑って否定する態度とはまるで違うことに、ゆきは気づいているだろうか。あくまでセックスパートナー、「大人の恋愛」として割り切っている彼らに対し、Yにだけは本物の恋愛感情を抱いているようにも思える。

 ボイスレコーダーの音声を聞いていても、やはりYとの関係は恋人に近い。実際のところ、セックスだけならばYとのそれはいくぶんノーマルである。ゆきの反応も彼女にしてはおとなしく、控えめな喘ぎ声が延々と聞こえてくるだけである。聞くとペニスのサイズも私とあまりかわらないそうだ。それでも、若く持久力のある彼が一生懸命腰を打ち付け深く優しく愛してくれるその行為が好きなのだと、ゆきは率直に語ってくれたことがある。実際妻の喘ぎ声は絶叫とはまた少し違う、甘く切ない響きがある。単調ながらも好きな男への媚びを多分に含んだ女の声が湿ったキスの音と重なり、いつ終わるともしれず続くのだ。

 下手をすると二人はセックスの間中ずっと唇を重ねている。深夜のオフィスで、公衆便所の個室で、女の膣に男の陰茎を挿し込んだまま手指を絡め、舌を絡め、唾液の交換を行う。そうして男女の粘液が熱くとろとろに蕩けた状態でYがラストスパートをかけると、ゆきはたちまちオーガズムに達してしまう。最後にゆきがYの男性器を口に含みきれいにしてやり、キスをして、何ごともなかったかのように午後の仕事に戻っていく。


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