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ドッペルゲンガーの恋人/過去からの彼女(官能オカルト連作短編)
【幼馴染 官能小説】

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麗しき牝獣の本領(最終話)-1

1
 ノックしてサリーナの私室に入ると、洗面台から水道の音。
 海月より先に来ていたアヤが手を洗っているのだ。

「ウォームアップしておいたから、あとの世話はアンタがよろしく」

 そう言い残して、そそくさと部屋を出て行ってしまう。
 ささやかな事始めが驚異の始まりであった。
 海月は奥のベッドでのサリーナの痴態に呆然と、しばし立ちつくす。
 ハーフ美女はグラマラスで大振りな体つきを赤いロープで絶妙に縛られて(痛くなくいざとなれば解けるように加減はしてくれたとか)、さながら生贄の乙女の如く横たわって悶えている。

(うわー)

 海月はこんな手狭な個室部屋の中の、畳一畳ばかりの絶景に心を奪われてしまう。

(凄いことになってないか? こんなになって)

 サリーナは「優しい虐め」を待ちわびて、凶悪なほどに悩ましい肢体を火照らせ、もてあましているようだった。絹のような肌は汗ばんでほんのりと赤くなり、切なげに繰り返される湿った吐息と呼吸は発情の昂ぶりに喘いでいる。
 ぽってりと柔らかで大きな乳房の胸が、誘惑的に起伏しているのが麗しくも、目を釘付けるほどの劣情をそそる。華麗な巨乳であるだけに僅かな振動や呼吸だけでもその存在感はあからさまになってしまう。立て膝の白い太股の根元では、悦楽の蜜を分泌させた女の花が咲いている。とっくにほぐされて泡を吹いて濡れ光る姫貝がパクパクと蠢きながら、蹂躙され捕食するための男のウナギを待ち受けているのだった。
 自分で自分を縛れるわけがないから、やったのはアヤなのだろう。

(これはアヤ姉の仕業なのか?)

 まず第一に海月の頭をよぎる驚愕はその点だ。
 そしてサリーナのあられもなく乱れた全霊なる恥さらしの艶姿。およそ一目見るだけでも男の頭を狂わせるには十分な破壊力だった。
 細い目隠しされた女は鋭敏に、交情マークング済みの少年の存在を関知したようだ。

「私を犯して、懲らしめて。銃を乱射した悪い子の私を」

 本日の彼女はソフトSMで虐めて欲しいらしい。感情の複雑な女だった。お誘いを断ることなど、こんな淫惑の魔力に囚われたら不可能というものだ。
 ものの十秒もせずに励起した男の一角獣をズボンの中で揺らしながら、海月は足早に近寄って横乳から脇腹への艶麗なラインを撫でる。しっとりと汗ばんだ女体を捩じらせ、それだけでサリーナはエクスタシーを感じたようで、半開きになった桜色の唇から形容できない牝の喘ぎを漏らす。

「うっ、ふ」

 膨らみ豊かなサイズの二つの乳玉を挟むように、ほんの申し訳程度の赤い縄化粧が流れている。彼女への物理拘束としては十分でなくとも、気分を盛り上げる飾りとしては、アヤの美的センスは侮れないかもしれない。
 サリーナは後ろ手に赤いロープで縛られているのを、シーツの上でコロリと大きな猫のように転がって、後ろ向きにヒップを突き出して揺らし誘う。汗ばんだ乳房はシーツに押しつけられて柔らかげに潰れていた。

「お願い、ダーリン。パパを鞭打って陵辱したバカな私にお仕置きを頂戴っ!」

 海月の鼻には新鮮に甘酸っぱい女の発情臭が嗅ぎ取れて、まるで麻薬でも嗅がされたみたいに、頭の中が痺れて理性が消失していく。

(俺だって何回でも出来そうだし、どうしてこんなに飽きないんだろう? 空っぽに燃え尽きても、次のときには性懲りもなく狂ったみたいにハメちゃうし)

 己の浅ましい欲情生理を思い知り、男女の摂理の偉大さに敬服するしかない。
 とりあえずの前菜替りに指を差し出してみる。

「んっ、んん! 指? これ指なの? あああっ!」

 濡れそぼってぬかるんだ沼のような女の秘孔はズブズブと、さしたる抵抗もなく飲み込んでしまい、別個の生命があるイソギンチャクのように舐めしゃぶり締めつけてくる。蠢く膣襞の多さと躍動感も絶品の名器が全力全開で、こんなものに未熟なペニスを突き入れたら快感のあまりすぐに果ててしまうに決まっている。

「うっ、はっ、あっあっ」

 振り返ったサリーナの牝顔は眉根を寄せて燃え上がりだす性感に耐えているようだった。ひょっとしたら軽いエクスタシーの絶頂にでも見舞われたのかもしれない。
 海月はゴクリと生唾を飲み込んだ。

「これ、ヤバイよ。絶対すぐ出ちゃう」

「そんなの、いいよ。さっさとイッパツ、精子ぶちこんでよっ! オマンコにザーメン飲ませて、話はそれからなんだから!」

 欲しがる牝腰が発情のエネルギーに満ちて挑発的に揺れている。
 そんなバックスタイルのおねだり姿勢では、恥ずかしい不浄の聞くまでが丸見えなのだけれども、今のサリーナはいっかな恥らう様子もない。ハナッから申し訳程度の羞恥すらかなぐり捨ててかかっている。
 年がら年中が交尾期なのだが、それでも本日は桁違いのお盛んな日であるらしい。


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