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ドッペルゲンガーの恋人/過去からの彼女(官能オカルト連作短編)
【幼馴染 官能小説】

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海月の捕食された日-9

10
 先に感想を訊ねたのはサリーナの方だった。

「どうだった?」

「しょっぱかった。それからオシッコ臭い」

「もう!」

 あまりにもストレートな表現と物言いにサリーナは小さく怒ってみせる。一方の海月は別段に悪びれるでもなかったが、それでも悪気まではないようで、照れ隠し半分が本当のところなのだろう。これも愛嬌と言えなくもない。
 そこでサリーナは率直に告げる。

「これからココに入れるんだけど、嫌だったら止めてもいいけど」

 ついつい視線に力が篭るのは、もしもここで「止める」などと言われたら立つ瀬がないからだ。まずありえないとは思いながらも、それでも一抹の不安は付き纏う。
 しかし少年の天邪鬼は予想を超えていた。彼が発した質問は一言。

「何を?」

 どうやらサリーナに言わせたがっているのだと、ピンと察しがついてしまう。

「あなたのオチンチン。硬くなってるのを、私の女の穴に挿入れるのよ」

 顔を両手で挟んで近寄せ、目と目で見つめ合って言葉を続ける。

「するんでしょ? あなたの童貞、貰っちゃう!」

 そこからはサリーナの逆襲だった。
 麗しい裸の大柄な女体を力強くぶつけるようにして、いきなり少年をひっくり返し、その両足首をグイッと掴んで、高くV字型に開き掲げてしまう。
 Sのお姉さんの本領発揮なのだ。
 忘れられない「童貞卒業式」にしてやろうと心に決めていたのだ。精一杯のマンコ舐めへのご褒美を忘れるほど薄情ではなく、劣情も愛欲も激しく温かに燃え上がっている。
 サリーナはチングリ返った男の急所に攻撃を開始する。目には目を、歯に歯を。口唇愛撫には同じようにしてやろうと考えたらしい。

「ひうっ!」

 今度は少年が愛撫される番だった。初手から鋭敏さで涙目になる。
 思いもよらない場所だけれど、たしかにそこがサリーナには一番責めやすかったのだろう。まるで大福でも頬張るかのように、玉巾着をスッポリと口の中に含んでしまった。通常だったらそこまで敏感な場所ではないはずなのだが、興奮しきっている上に、やっているのが巧みなサリーナなのだ。
 口の中で皮ごとコロコロ転がすように、舌と唇でマッサージされてしまう。

(嘘だ、こんなに感じるなんて!)

 海月からしたら、こんな性感はオナニーでもさほど注意を払わなかった盲点で、これまでにはないほどに感じてしまう、一発で度を失う。
 文字通りに最大急所を咥え込んだサリーナは、噛まないように、痛くないように、細心の注意を払って甘い弄りを続行していた。その目顔だけでも心からその行為を楽しんでいて、彼の男を愛しみ慈しんでいることがわかる。

「はむっ、はむっ、ふ、むぅ」

 単に口唇の動きだけでなく、漏れ出る吐息だけでも、ゾワゾワするようなくすぐったさが競り上がってくる。全くのされるがまんまに少年は悶えた。

「く、くすぐったい」

 声がなんだか泣きそうになっていた。
 あまりやりすぎると痛いかもしれないと、サリーナは瑞々しい金的から狙いを外したものの、追撃の第二ポイントはもっと意表を突いていた。
 熱く濡れた舌が狙った先は肛門だった。

「いいっ?」

 悲鳴の理由は刺激だけではなかった。少年が驚きに目を瞠るのも道理で、そんな不浄の穴を舐められるとは、まさか思っても見なかったのだ。

「き、汚いよ、そんなところ」

「そう?」

 サリーナは平然と、もう一回ペロリと菊穴を舐めた。
 その一発で少年が頭を仰け反らせた様を、女はさも面白そうな顔で眺めていた。彼女からすれば、して貰ったことをそのまま「お返し」しているだけなのだ。こんな年端も行かない初めての男の子に、失禁してすぐで洗ってもいない恥部なんかを舐めさせたのだから、返礼しないと気がすまない気分だったのだ。
 心を込めてペロペロくすぐった後で、あまりしつこくない程度に切り上げる。
 もっと本命の、お目当ての核心に移ろうというわけだろう。


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