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ドッペルゲンガーの恋人/過去からの彼女(官能オカルト連作短編)
【幼馴染 官能小説】

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暗黒司祭とカリーナの対決-6

8
「いくよ。感謝しろ」

 椅子の上の裸男の膝に跨りながら、手でビニル袋のウィンナーを繰って誘導し、狙いを未通の秘穴に定める。肉羽の隙間にあてがって一思いに腰を落とす。なまじっかジワジワやるよりも苦痛が少なく済むと思ったからだ。
 バチッと処女膜が破れるショックが股間に爆ぜて太く硬い挿入感が広がった。
 投げかけた体重のままにズブリと刺さってしまったのが、内部から体の下腹を裂かれるようだった。内臓が動いて突きのけられるような気持ち悪さ。

(あ、れ? い、痛いッ!)

 物凄く痛かった。目に涙が滲む。

「あ、ぐ!」

 喉から喘ぐような悲痛な音色が零れる。まるで刃物で刺されたように痛い。
 カリナは一瞬は気を遣りそうになってのけぞる。女の快感ではなく痛みからだ。
 別の人生での昔のことであるだけに舐めていた。
 処女膜破壊の苦しみだけでなく、未通の膣道をいきなり極太で押し広げられたのだ。

「あ、ひ、は、痛い! あ、痛いよ! こんなの、ひっ、お、鬼!」

 自覚のないままに苦悶の呟きが漏れる。槍で急所を串刺しされたようだ。
 さっきまでの勢いはどこへやらカリナは目に涙を浮かべていた。破瓜の痛みだけではなく、こんな形でまた望まぬロストバージンしたことの哀しさも込み上げて胸に迫る。
 泣き出しながらそれでも減らず口を叩くのは心が折れないためだ。

「あっ、あ! さっさとイケよ、この粗チン!」

 夏服に包まれた、軽くて小さいカリナの体が悶える。
 いつの間にか目尻から苦痛と無念の涙がポロポロ頬を伝った。

(どうしていつも、こんなことになっちゃったんだろ?)

 決意と怒りの勢いを急速に失って、急に恐怖と哀しさと忘れていた嫌悪感が迫ってくる。
 まるで深い穴に無限落下していくような不安が胸の奥に広がっていた。

(何処の誰かも知らない相手と、またこんなことしている!)

 サリナは哀しくて涙が止まらない。こんなはずではなかったのに。
 世界で独りぼっちになったような孤独感。

「なんでお前みたいなのとヤッてるんだ? ちくしょう」

 文句を言う声さえ元気のない涙声だった。
 早く終わってくれないことがひたすら辛かった。こんな苦しいのはさっさと過去って欲しいのに、初めて汚されたばかりの膣穴の中で顔も知らない男のペニスが存在感を増してくる。男の亀頭のお辞儀で子宮を押し上げられると吐き気がしてきそうだった。

「さっさと終われよ。てめーは遅漏なのか? なにを耐えて我慢してるんだよ! 迷惑なんだ、さっきみたいに、とっとと出しちゃえばいいんだ!」

 それでも気配が見えないので、破れかぶれの対面騎乗位で椅子を揺らす。
 ひたすら痛くて苦しくて悲しいだけ。
 カリナからすれば人生ワーストの部類に入る最悪な時間だった。

「ぐぅ! ふ、ふざけやがって。あ、う、う。なんでお前みたいなのと!」

 顔を顰めて半泣きで腰と身体を揺らして続ける。

「調子に乗りやがって、私の中じゃイケないのか? 甘ったれんな、地獄に落ちろ!」

 ペースを上げると跳ねるスカートの裾から生白い少女の尻がチラチラ。
 どうにか膣の中で射精らしき反応があった。コンビニのビニル袋で包まれているとはいえ、胎内でのその感触には別の世界での生の記憶がある。気持ち悪い。
 たとえようもなく惨めな気分で結合を解いて、拘束男の膝から床に転げ落ちる。まるでレイプされたような最低な気持ちで数秒は黙り込んで溢れる涙を堪えた。


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