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ドッペルゲンガーの恋人/過去からの彼女(官能オカルト連作短編)
【幼馴染 官能小説】

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その愛は座薬-8

9
「お尻?」

「穴」

 ありふれた言葉が淫靡に響き、リョウはドキリとした顔をする。
 莉亜は一本とったような、自分から地雷を踏んで自爆した居直りのような、なんとも神妙な面差しで続ける。

「よく座薬とか入れられてたし、検査とかでもよく女医さんとか看護婦さんとかから弄られるの。検査用の棒みたいなカメラとか、温度や超音波の探知機みたいなのまで突っ込まれてたから、そっちは割りと慣れてるんだわ。かるーくだけど感じるようにもなっちゃって。こっちの世界の私はどうなのか知らないけど」

 リョウの顔の両側に手を突いて、上から覗き込むみたいにする。

「全部は無理だろうし怖いけど、先っぽだけだったらちょっとくらいは入るかも。こんなこと言うと変態女みたいに思われるかもだけど、地下鉄でこっちに来る途中で浣腸もして貰ったんだよね。着物着付けするときにもウォッシュレットで洗ったし。どうする? やってみる?」

「う、ん」

 あまりの急な意想外の申し出で少年は頭がついていかないらしい。
 けれどもやってみたいというお返事で、莉亜は「笑わないでよね」などと前置きしながら、後ろ向きに彼の腰を跨ぐ。
 瞬く間に豊かな尻果肉で挟まれて、蛇が挟み包まれる悦楽にのたくった。
 莉亜は自分の女陰を弄りだしたが、十秒ほどして、リョウのペニスを握って姫割れの口をこすりつける。湧き出した泉の果汁をまぶすために。
 さらにビーチマットの脇の棚に手を伸ばす。使い捨て化粧品のような小袋を破いて、慣れない手つきで透明に滴るローションを絞る。リョウの目線の先で屹立したペニスと自分の菊座に塗りつけるのだった。
 ぬめり撫でられるだけでリョウは快感に呻く。
 しかし莉亜はそれどころではないらしい。

「先に教えて貰ってて良かった。もし言われなかったら、絶対にこんな小道具があるなんて気がつかないもん。あ、今、私のことをバカだと思ったでしょ?」

「いえ」

「嘘吐けっての。リョウ君の方から見てたら、こんなの絶対に間抜けに見えるに決まってるもん。恥ずかしいから、いいって言うまで目を瞑ってよ。旅の恥はなんとやらだけど、これでも私だって、リョウ君に精一杯サービスしてるんだからねっ!」

 やや叱るような語気になってしまうのは照れ隠しでもある。
 目の前五十センチの距離で生真面目にお尻を突き出して、可憐に咲けた桃肉を恥晒す。男に鑑賞されつつ、菊の花に精液を塗っている女の図、滑稽に決まっていた。

(ああ、失敗したかな……)

 せめて可憐な乙女でいたかったのに、調子に乗りすぎて後に引けなくなってしまう。莉亜は自分の軽率を呪いながらも「イカセたら大丈夫」と思い切る。
 そのまま座り込むようにして恥溝の尻たぶでペニスを愛撫する。前後に揺すりながら穂先を菊穴の位置に調節し、だんだんに強く圧しつけていく。ただ、接触の角度が横と縦なので刺さるというよりもめり込みながら摩擦するだけだった。

「これだと、入れにくいのかな? 入るかどうかも怪しいけどさ」

 莉亜は弁解するみたいに言って腰を浮かせ、リョウの陰茎を掴む。

「あんまり気持ちよくなかったら、ごめん」

 ちゃんと角度を調節して押し当てる。
 彼のオス蛇ペニスは、まるで茹でられて豆腐にもぐりこもうとする魚のようだった。オスの穂先だけが、圧迫されながらグッギュッとめり込む。
 それだけでも悪くない刺激ではあったかもしれない。第一に莉亜が彼のために恥を忍んで特別に骨を折ってくれているだけでも、胸に迫るものがなくもない。

「うはっ! ううン」

 思い切った力の込め具合で、とうとうグイッと亀の頭だけが禁忌の恥孔に深くめり込んでしまう。押し入り割り開かれた肛門筋の輪がもがくように締めつける。

(莉亜の中、熱い! それに食い千切られそうだ)

 亀首のサクランボはキュッポリ咥え込まれ、先っぽの尿道口は直腸粘膜に連結する。
 その女体内部の熱さと粘膜筋肉の刺激だけで、リョウは下腹から陰嚢に電気が流れるようなショックを受けた。初々しい菊座に囚われたカリ首の悦楽で目が眩む。

(あ、もう、だめだ、我慢できない)

 まるで睾丸の中身を引きずり出されて吸引されるようだ。
 リョウはブルブルッと強張って胴震いしながら、雄性器が生理衝動で激しくひきつけを起こす。熱して重くなった睾丸からオーガズムに痙攣する精輸菅、さらにはペニスの芯の尿道から、莉亜の尻奥の直腸に直結ダイレクトに命の子種汁をぶちまけてしまう。
 ドク、ビュック、ドックっ。発作的に放出された白濁が、望まれ吸い出されるかのようにスムーズに流れ込んでいく。ほどけた禁忌の裏門から、莉亜の身体の直腸奥へと。

「はううぅ! ううぅぅっ!」

 吃驚したような、やたら可愛らしいアクメの音色が鼻にかかって抜ける。
 莉亜の隠し切れないエクスタシーと感銘の証だった。
 ただでさえ吸収率が高く、もしも誤って肛門から直腸にウォッカや強い酒でも入れたなら、アルコールで粘膜が焼け爛れて本当に死んでしまうような危険部位なのだから。

「アッ、くふっ、ふっ」

 莉亜は目を大きく見開いて、不浄から体内に注ぎ込まれる「精力の座薬浣腸」に悶える。
 視界を霞ませながら尻をふるふる悩ましく震わせて、霊妙な薬液のように染み透ってくるような、生々しい男の体液の淫情熱に悶える溺れているのだった。


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