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偽装結婚
【義父/義母 官能小説】

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笑顔-1

典子と信子は少し緊張の面持ちで、車に乗り込んだ。
典子としては、姉である紀香との久しぶりの再会、総帥との三太の会社に着いての話。
総帥と差しでビジネスに関して話す事が、どれほど緊張するか、想像がつかない。
信子は、三太の生まれ育った、屋敷を観れる興味と総帥と呼ばれる、日本のドンに会う緊張、色々な事が、この一日で信子の前に降りかかってくる、緊張しかなかった。


二人の緊張を他所に、車はスムーズに西条の屋敷から、袋小路の屋敷へ移動していた。

「二人共、緊張していますか?」
「ハイ」
「当然です」
「緊張しても何も良い事は、ありませんよ(笑)、今回に関しては、緊張するのは間違いです」
「二人共、思った事を素直に話すのがベターですよ」
「三太さまのアドバイスがそうなら、間違いはないのでしょうね(笑)」
「ハイ(笑)」
二人は三太と話、少し緊張がほぐれた。

車は、屋敷の門をくぐり、私道をゆっくり屋敷の玄関先に向かっていた。
車内から周りを観て、信子は驚きの表情だ、西条の屋敷も凄かったが、袋小路家の屋敷が、
門から車で移動して、色々な建物を通り過ぎて、尚・玄関に着かない。
スケールの大きさが、桁違い過ぎて言葉が出ない。
視界に、ザ・屋敷と言う建物が見えて来た。メイド服姿の女性が3名、執事か?少し神経質そうな
男性が並んで立っていた。

車が横付けされると、メイドの一人が、近寄り停まる車のドアを開けた。
三太が降りると、
「おはようございます、三太おぼっちゃま(笑)」
「おはよう、渚、元気だったか?」
「ハイ、おかげさまで元気です(笑)」
三太は渚と言うメイドに話した後、並ぶ2人のメイドに声を掛け、二人と握手していた。
出迎えた、メイドは皆、笑顔だ。

典子が降りると、
「いらっしゃいませ、西条典子さま」
「お世話になります」
「昨日は失礼致しました、典子さま」
神経質そうな男が典子に近寄り頭を下げた。

二人が降りるのを確認して、信子が助手席から降りようとすると、メイドがドアを持ち、
「いらっしゃいませ、山本さま」と挨拶した。
「ありがとうございます」
信子は頭を下げた。

三太が信子が降りたのを観ると、信子を呼び寄せ、男に紹介をした。
「三上、私の秘書の山本信子だ、色々と信子とは話す機会も多くなるだろ」
「ハイ、私、袋小路家の秘書をしております、三上です。よろしくお願いします」
「三太さまの秘書の山本信子です。よろしくお願いします」
信子はこの神経質さは秘書として、失敗は許されない、プレッシャーからなのかと思った。

しかし、車から降りて、正面玄関前に立つと、凄い重厚感と圧を感じた。

3人は、リビングに通され、二人はメイドに飲み物を聞かれた、三太と同じ物で良いと答える典子。
信子も同じで良いと答えた。

典子と信子は小声で話していた。
「会長は慣れていますよね?こちらのお屋敷は?」
「結構、信子も意地悪言うのね(笑)」
「意地悪は言っていませんがぁ」
「この雰囲気に慣れる人が居ますか?」
「確かにそうですね、あそこに独り居ますけど・・(笑)」
信子が、待機しているメイド達と笑顔で立ち話している三太の方を観た。

「あの子は対象になりませんよ(笑)」
「やはりそうですか(笑)」
「総帥をオヤジと面と向かって呼ぶ男ですよ」
「はぁ?」
三太の父親である、総帥と言う方を、全く知らないので信子も、それがどれ程の事か、判らなかった。
「まぁいいわ、お会いしたら判ります」
典子が話を続けるのを止めた。

その時、秘書の三上さんがドアを開け、後ろから美人の和服姿の女性が、入って来た。
メイド達が整列して、頭を下げ、「おはようございます、奥さま」と全員が声を揃えて挨拶した。

信子は、あの方が三太さまの母上なのだと思った、しかし会長に似た女性だなぁ〜と思った。
その時、隣に座る典子が立ち上がり、
「姉ぇさん、お久しぶりです(笑)」と言った。
「まぁ〜典子久しぶり(笑)」
「お元気でしたか?」
「私は典子の様に忙しくないから元気よ(笑)」
「私も三太さまの面倒を見ているだけですから(笑)」
「おめでとうね(笑)典子」
「ありがとう姉さん」

信子は驚いたが、ふたりが姉妹と判り、全てが納得いった。

三太が前に来て、オヤジの所へ挨拶に行こうと姉妹の再会を邪魔しない様に、信子を連れ出した。


三太と長い廊下を歩き、突き当りの部屋で
ドアをノックして「オヤジおはようございます」と三太が中に入って行く。
信子も後に続く。
「おはよう、三太来たか(笑)」
感じた事のある圧に似た、オーラの色が少し違う男性が、書斎の席にいた。

「オヤジ紹介する、僕の秘書の信子だ」
「信子?」
そう言いながら、信子をジッと観た。
信子は、猛禽類が獲物を観ている鋭い視線を感じた。
「三太さまの秘書をしています、山本信子です」
「三太の女だな(笑)」
「ハイ」
信子は素直に答えた。

「オヤジ、自分の圧に驚かないから不思議なんだろ?」
「そうだな(笑)女性でこのタイプは珍しい」
「山本と言ったな?」
「ハイ」
「山本・・・山本・・・」
「オヤジ副総裁の孫娘だよ(笑)」
「自友党、山本副総裁か(笑)」
「なるほど・・・それなら納得だ(笑)」
「副総裁とは昔からの付き合いでね(笑)」
「ハイ、祖父からも何度もお世話になったと聞かされております」
「そうか、そうか(笑)」
「三太良い女を、側に置いている(笑)、典子といい、信子といい二人もか(笑)」


源太は女の選び方も、間違っていないと、機嫌が良かった。




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