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偽装結婚
【義父/義母 官能小説】

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メディア露出-1

朝、リビングへ降りていくと、「おめでとうございます。ご主人さま」と使用人二人から
声が掛った。
「ありがとう、これからよろしく頼みます」
三太は二人に、丁寧に頭を下げた。

「旦那さま、飲み物はコーヒーでよろしいですか?」
「あぁぁそうだね頼む」
めぐみは頭を下げて奥へ下がった。

「麗子はどうした?」
「奥さまは昨日からメディアの対応でホテルに泊まられました」
「そうなのか?」
「朝、見かけたぞ」
「失礼しました、麗子お嬢様です」
「そうか」
「麗子も大変だな、有名人になるとホテルに泊まり込みか(笑)」
メイド長の華子は、三太さまには奥さまは典子お嬢様一人で、麗子さまは麗子さまなんだと思った。
しかし、典子さまの反応といい、三太さまの反応といい、やはり三太さまの実質、奥さまは、
典子お嬢様なのだと確信した。
西条に来る前から、典子の世話をしている華子には、典子の幸せが一番喜ばしい事だった。

華子は、典子を奥さまと呼び、麗子を麗子お嬢様と呼ぶ事を、メイドのめぐみにも徹底させた。

典子がスーツ姿で上から、降りてくる。
「華子コーヒーお願い」
「ハイ奥さま」
典子が敏感に反応し
「あなたメイド長なのに私を奥さまはないでしょ」
華子の耳元で言った。
「旦那さまに麗子さまの所在を確認されたので、奥さまはホテルだとお伝えしたら典子は
上にいたとおっしゃってましたので・・・」
「まぁ〜三太さまも困った人(笑)」
嬉しそうに華子の話に反応した。
「私は典子お嬢様の幸せが一番と願う者です、よろしいのでは(笑)」
「華子の意地悪ぅ(笑)」
女子校生の時に良く見せていた、少し恥ずかしそうに笑う典子を観て、華子は嬉しかった。


「おはようございます、旦那さま」
「おはよう典子」
典子が三太を旦那さまと呼び方を変えたのに、素直に受け入れている。
「今日は一日忙しいですよ(笑)」
「あぁぁ軽く考えていたよ、麗子の事・・・」
「袋小路三太が動けば、この程度の騒ぎにはなります。もう少し自覚下さい」
「典子の所で、何とかしてくれようぅぅ」
「ダメです甘えても・・・(笑)」
「昨日から少し、私に厳しいな典子」
「私がお手伝いしてもよろしいですが、麗子が困るのでは?」
「麗子が困るのはダメなんだよなぁ〜子供の頃の約束だ」
「ええ、そうでしたね(笑)」
三太は麗子が困った時は助けると子供の頃に約束した、それを今も守り続けて、結婚までしている。
約束は三太が守らなければならない、最優先事項なのだ、この考え方は父親の影響である。


屋敷を出ると、二人の乗った車は、本社ビルの裏手の入り口に横付けされた。

裏口に信子が待っていた。
「今日はどうして裏なんだ?」
「メディア嫌いの本部長が正面からフラッシュを浴びて出社致しますか?」
「それは勘弁してくれ」
「ハイ、ですから今日はコチラから(笑)」
「信子ッ典子に似て凄く怖い」
三太が典子を観ながら言った。
「そんな事ないと思いますがぁ?」
「信子に甘えているのよ、この子」
「本部長をこの子呼ばわりですか(笑)」
「良いでしょ3人なのだから(笑)」
「ええそうですね(笑)」
エレベーターに3人乗り込み、役員階へボタンを押すと、信子に向かって唇を突き出す三太。
信子は情熱的なキスをすると、三太の唇を指先で拭った。
「妻の前で平気で秘書にキスを求めるのですね?」
「挨拶だろ(笑)」
「あなたの挨拶なのでしょうね(笑)」
インタビュー前の記者たちが、廊下に溜まって談笑している所に、エレベーターから
三太が現れた、一瞬ざわつくが、FAXには一社1問の会見方式、混乱もなく部屋に入れた。

「おめでとうございます、本部長」
「ありがとう二葉くん」
「インタビューはココでするの?」
「午前中は新聞社などメディア中心なので、完全に会見仕様で長テーブルの前に座って頂き
椅子に座って居る記者の質問に答えてもらいます」
「会議室はどこ?」
「第三会議室になりますね」
「役員会議室の隣だよね?」
典子を観ながら言う
「そうですね(笑)」
典子と三太が昨日、愛し合った部屋だ(笑)

「面倒な質問かなぁ〜?」
「午前は、社長との結婚が中心だと思います」
「了解」
「逆に午後は、専門的なプロジェクトの質問だと思います」
「同じ場所?」
「いいえ、午後はイスに独り座られる本部長をカメラが囲み、その後ろに長テーブルに記者が
座り質問する形になります」
「仕事の話なら全く問題ないね(笑)」
「ハイ」
「二葉さん午前で出た、Q&Aを簡単にペライチで箇条書きにして午後の記者に配ってくれる?」
「ハイ了解しました」
「あと・・・コーヒーね」
典子の気遣いが出た話だ。
典子には極力、三太の拘束時間を短くする為の案なのだが、二葉には気遣いの人との印象が強い。


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