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おとぎばなしの呪縛
【OL/お姉さん 官能小説】

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まぶたを閉じていただけ-4


   ……… ………

 それから僕は、h世さんと時々会うようになった。
 h世さんは、兄の彼女だと思ってたけどそうではなかった。
 どんな関係だったのか、そんなことどうでもいい。
 今、自分の部屋のベッドのうえで、僕のチンチンにタバコの煙で刺激を加えてるのが、僕の好きなh世さんなんだ。

 「いっぱい出したねぇー」h世さんがくるっと方向転換した。その両方の手のひらは、僕の精液を垂らしていた。
 僕は手を伸ばして、h世さんの乳房をつついた。
 (また、タバコ吸ってるところ見せてくれなかったよー)と心の中でささやきながら。

 小さいころ読んだ物語に、しばしば描かれてた「お願い」。
 「外に出るまで後ろを振り返ってはなりません」
 「私が作業をしてる間、この戸を開いてはいけません」
 そのお願いを誘惑のあまり犯してしまって、迎えた不幸な結末の数々。

 僕はh世さんの「目をつぶっていて」という願いを守りとおして、二人の関係が進行している。

 だけど、もし禁を破ってh世さんがタバコを吸う姿を見てしまい、その姿を目に焼きつけたとしても、僕にとってそれは必ずしも「負の結末」ではないかも知れない。


 【おしまい】
 
 


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