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ひとすじのワナ
【痴漢/痴女 官能小説】

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触れられる女、になれた私-4

 彼は『彼自身』の先をつまみ上げて、私の顔に寄せた。私は『彼自身』を口にして、薄い皮におおわれた柔らかな肉体をなめた。

 『彼自身』は私の口の中で勢いよく硬直した。薄い皮におおわれた先からは、なめらかな丸いものがはみ出した。
 (初めてなのに……男のひとの、彼自身をなめるなんて初めてなのに……彼が、気持ちよくなってるのがわかる……)

 少し視線をあげてみた。
 彼と目があった。すると彼は、手をのばして私の頭を軽く「いい子いい子」してくれた。

 その手が『彼自身』を軽くつかんで私の口からひき出した。
 その手は『彼自身』を私の目の前で揺り動かした。
 私の間近に見える丸くなめらかな『彼自身』の先から、薄暗い周りを照らすほどの真っ白な液がダラダラ流れ出して来る……。
 その液は私の額を、鼻を、唇を熱く通り過ぎ、あごにまで達した。

 彼はポケットティッシュで『彼自身』から流れた液をぬぐっていた。
 私のあごから垂れ落ちる、液の流れを黙って見つめながら……。

    ─━─

 その数日後だった。
 警察の女性たちが、うちに私をたずねてきた。
 
 私が二人の女性に「この男性を知りませんか?」とタブレットで示されたのは、彼だった。

 彼は、s学生やy園児といった年齢の女の子に近寄って、自分の性器と女の子のお尻を一緒に撮影する、なんてことを繰り返していて捕まったらしい。

 「あの商業施設でこの男性とあなたとが、二人でいるのを見てたひとがいるんですが、何かおかしなようすはありませんでしたか?」
 そんな女性の問いに私は、
 「なにか、時々私のあとを追ってくるから『やめてください!』って言うと逃げていました」とよどみなく『証言』した。そして私は言った。
 「私、見てのとおり『器量が悪い』ものですから、男のひとに声かけられても、これはダマシに来たな、としか思えないんですよね。」 

 女性たちは帰っていった。母親とうらすは、別室で別の女性から説明を受けていたらしい。

 私はよくあれだけウソがつけたものだと思った。
 小さい女の子に向けて彼自身をさらけ出すなんて、ろくな男じゃなかっのね。
 だけど、その正体を知るまでの彼は「私を認めてくれた」ひとだった。

 私のこの顔をまっすぐ見ながら、乳房に触れてくれた。
 私がこんな顔であることを知りながら、股間に舌を這わせてくれた。
 私の顔を、真っ白く汚してくれた……。

 そんな彼との記憶を、他のひとに変にゆがめられたくなかったんだ。

 

 
 
 


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