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お化け屋敷
【熟女/人妻 官能小説】

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怖がりな母子-2

「ようこそ、当お化け屋敷へ!あなた方は、魑魅魍魎の巣に足を踏み入れてしまいました。さぁ、無事に脱出出来るかなぁ?ヒィヒヒヒヒヒ」

そんな不気味な笑い声が鳴り響くと、突然電気が消えました。

「キャァァァ」

「ウワァァ」

 母と私は思わず悲鳴を上げてしまいましたが、母はおじさんから貸して貰った懐中電灯を付け、薄暗い狭い室内を歩いて行くと、突然頭上から、何かが私達の顔の付近に落ちてきました。

「キャァァァ!」

 母は思わず悲鳴を上げ、私も硬直しましたが、よく見ればそれはコンニャクでした。ホッと安堵した私達でしたが、背後からトントンと私と母の肩を叩きました。私は母が、母は私がやったと思い込み、二人で顔を見合わせた時、背後に何かの気配を感じました。二人で振り返ると、顔中血だらけの落武者のような恰好をしたお化けが居て、呻きながら私達に両手を突き出し叫びました。どうやらこの落武者は、さっきのハゲ頭のおじさんのようで迫力があり、

「ウォォォ!」

「キャァァァァ!」

「ウワァァァ!」

 私と母は、落武者お化けの呻き声を聞くと、悲鳴を上げて慌てて走って逃げましたが、通路は狭く、背後からは落ち武者お化けの呻き声だけが響いて居ました。ホッとしたのも束の間、次の部屋には見るからに怪しい井戸が置いてありました。その背後には所々穴が開いた襖があり、薄明りが中から照らされると、誰かが包丁を研いでいるシルエットが浮かび上がってきました。私は母に確認するように、

「あ、あそこの井戸から出て来るんだよね?」

「た、多分・・・でも、襖の方かも知れないけど・・・」

 母も同意し、二人の視線が井戸と襖に集中しました。案の定井戸から白装束のお化けが、定番の恨めしや〜と言いながら出て来ました。それには心の準備が出来て居たので大丈夫でしたが、更に上から骸骨の人形が降って来ました。

「キャァァァァァァァ!」

「こ、怖く何かないよ。ぼ、僕、先行くよ」

 母は絶叫しましたが、私は恐怖心を振り解き、怖がって何かないと強がり、歌を歌いながら母を置いて先の部屋に進みました。先の部屋には、唐傘お化けやろくろ首の人形などがありましたが、どれも本物のお化け屋敷とは程遠い作りで、次第に興ざめした私は、無事お化け屋敷から脱出しました。眼鏡のおじさんは、私を見て少し苦笑交じりに、

「おめでとう、無事脱出できたようだね・・・おや!?お母さんは一緒じゃないの?」

「お母さん怖がってたから、置いて来ちゃった」

「ハハハ、じゃあ、その辺で座って待ってなよ」

「ウン」

 私は、お化け屋敷から少し離れた神社の外壁によじ登って座り、母がお化け屋敷から出て来るのを待って居ました。途中、落武者おじさんが顔を出し、眼鏡のおじさんに話し掛けると、眼鏡のおじさんは慌てて私に話し掛け、

「じゃあ、おじさんも本番の練習があるからこれで。お母さん腰が抜けちゃって少し休ませてるから、時間掛かるかもだって」

「そうなの?」

 眼鏡のおじさんは私にそう伝えると、落武者おじさんと一緒にお化け屋敷の中に入って行きました。

(お母さん、僕より怖がりだよなぁ)

 私は母が怖がって居る姿を想像すると、思わず笑みが浮かんで居ました。

(エへへへ、ちょっと覗いちゃえ)

 私はそう思うと、もう一度お化け屋敷の中に入ろうと思い、入り口に向かいました。明かりは消えたままでしたが、私は小声で、中に居るであろうおじさん達に声を掛けようとも思いましたが、おじさん達に駄目って言われるかも知れないと思うと、私は思い切っておじさん達に内緒で中に入ってみました。


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