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未完の恋3
【同性愛♀ 官能小説】

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未完の恋-12-1

未完の恋-12

仲良しグループで黒板前で話していると、
襟元を指差された。

「杏奈…。ちょっと、それキスマークと違う?」
「わおっ!本当だぁ。杏奈ヤバーイ」
「えっ?…。委員長…、だよね…?」
「だよね…」

またもや委員長に注目が集まった!

委員長はもはや顔を上げていられなくなり、
机に突っ伏してしまった!
挙手!挙手っ!

「私たち婚約したんだ!
それで勢い込んで、こんなになっちゃったんだ!」
「ナンダとぉ!?」
「こっ、婚約だぁ?」
「キャーッ!」

クラス中が騒然となった!

「やっぱり遊びじゃ!委員長に失礼だと思ってさぁ!」

教室がピタリと静かになる。

「杏奈…。おまー、ホンッット偉いな。男前にも程があるぞこいつう」
「女の子だよ!」
「杏奈、最近成績良くなってるじゃん。委員長に教えて貰ってんだって?
そりゃ、委員長も喜ぶわけだよ」
「杏奈、見直したー」
「私、二人を応援する」
「私もー」

クラスは大変にありがたい雰囲気になった。

授業が始まるので席に戻る。
でもなんとなく、クラスの興奮は覚めやらない。
委員長が手を伸ばしてきて、前の席の私の肘を掴む。

(井戸さんっ、ほんっ・と・う・に、ありがとう!)

委員長はまだ顔が真っ赤だ。
目が潤んでる。

(いえ、私は委員長の仰せの通りに…)
(シッ!みんなに言ったら食べさせるからね!)
(ひっ!お互いに気を付けましょう…)

キスマークに、
分からないように絆創膏を貼っておこう…。


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