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香澄の本性
【寝とり/寝取られ 官能小説】

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家族旅行での出来事 同窓会タイム 2-2

しかし、綾乃の口から返ってきた言葉は全く自信のない言葉だった。
「でも、わたしは……。」

「ねえ、綾乃。
 さっき、うちの人と一緒に、綾乃を楽しませたのは、
 綾乃を心の底から歓迎していることを形に表したのよ。
 綾乃だって感じてたでしょ?
 あんなに感じていたのに、こだわりや申し訳ない気持ち、ずっと持ったままだった?」
「…………。
 そう言えばそうね。心の底から感じていた時間の方が長かったわ。」

そのやり取りを聞いていた史恵が匠に向かって言った。
「匠だってそうだったんじゃない?
 香澄に会えるってわかった時、どう思った?
 これで香澄に謝ることができるって思った?
 それとも、香澄のことを抱けるって思った?」
「確かに自分の欲望に正直になるべきなんだろうね。
 香澄がここに泊まっているっていうことがわかってから、
 頭の中は香澄のことで一杯さ。」

「あら。だったらわたしに会うなり、わたしに抱きついてきたのはなぜ?」
「そりゃあもちろん、史恵に会った瞬間には、
 史恵のオマ〇コを思い出したのさ。」
「匠ったら綾乃が降りる前なのに、
 玄関先でいきなり抱きついてくるんですもの。さすがに驚いたわ。」
「でも史恵だって、すぐに応じてくれたじゃないか。
 史恵だって、香澄がいることに刺激されて、
 興奮していたんだろ?」

「ああ。やっぱりバレてたのね。
 もちろんよ。
 わたし、予約をもらった時から、
 匠と久しぶりにセックスできるって思っただけで、
 ずっと濡れっぱなしだったのよ。
 そんな思いでいた昨日、突然、香澄が現れたんですもの。
 すぐに綾乃と香澄とわたし3人で、匠と身体を重ねる場面を何度も想像したわ。」
「ああ。ボクも同じだよ。」

「ねえ。みんな、おんなじなんじゃないかしら。
 あの頃……それぞれにいろんな思いはあっただろうけど、
 例えばあのアパートの一室でのこと、思い出して。」
「週末になればあの部屋で抱き合っていたわね。」
「ああ。何も考えずに、欲望のままに身体を求めあっていた。」
「遠慮とかもだんだんなくなっていったものね。」
「最初の頃は、誰とするか考えていたけど、
 だんだん、相手が誰かよりも、どのくらい気持ちがいいかが、
 最大の関心事になったものね。」

「ねえ、あの頃みたいに……。
 高校時代に戻ったつもりで、これからの時間、過ごさない?」
「あの頃に戻ったつもり?
 そうなったら、匠なんて、今以上に毎日ビンビン物語でしょ?」
「史恵だって、暇さえあればペニスをしゃぶっていたじゃないか。」
「ええ。綾乃には負けてたけどね。」
「えっ?うそ。わたし……そんなに?」
「う〜ん。その自信のなさそうな話し方も、あのころとは全く別人よ、綾乃。
 わたしにいろいろ教えてくれたあの頃の綾乃に戻ってよ。」

「とにかく、今から高校時代に戻ってみようか。」
「欲望のままに?」
「そう、欲望のままに。」
「握りたければ握れ。咥えたければ咥えろ。」
「入れたければ入れろ。舐めたければ舐めろ。」

香澄と史恵がリズムよく繰り返すのを聞いていた匠はしみじみと言った。

「心よりも身体に素直になれって言うこと、なのかな。」
そう言った匠は振り返り、まだ困惑したままの綾乃を見て言った。

「綾乃。今からボクたちは高校時代に戻るんだ。
 もちろん、感情の部分じゃない。
 関係の部分だけだ。
 だったら、ボクらもあの頃のままさ。
 あの頃、ボクは、香澄に対しても、史恵に対しても、
 そしてもちろん綾乃、君に対しても、
 変わりなく勃起していたじゃないか。」

「あの頃に戻れば、わたしも匠君にとって、性欲の対象になるって言うこと?」
「ボクのこの症状は精神的なものからきているんだ。
 高校時代の気持ちに戻ることができれば、
 君が相手でも、きっと勃起するはずさ。
 何しろ綾乃はボクの最初の……。」
「で、でも、そんな簡単に、あの頃の気持ちに戻ることなんてできるかしら……。」

「綾乃。案ずるよりセックスするがごとし。」
「そうよ。あの頃のように純粋に求め合えばいいのよ。」

「そうだ。いいことを思いついたわ。
 あの頃に戻ったついでに、あの頃言えなかったことや、 
 あの頃出来なかったことを、言ったりやったりしちゃわない?」
「えっ?それって……。」
「だから……史恵も、綾乃も……。
 わたしに言いたかったのに言えなかったことって、
 あるんじゃないかなって思ってたの。
 あ、匠君も……。」
「でも、そういうのは吹っ切らなきゃって……。」

「ええ。だから、吹っ切るために言っちゃったりやっちゃったりするの。
 その方がすっきりして楽になると思わない?
 今更言われても、っていうことでも、
 あの頃に戻って、あの頃になりきって、言っちゃえば、
 あの頃に聞いたことになるじゃない。」

「ん?香澄の言ってること、わたし、理解できない。」
「わたしにはなんとなくわかるわ。
 今言っても意味のないことでも、あの頃に言ってたら意味があった。」
「うん。綾乃の言うとおりだ。
 あの頃のボクがあの頃の香澄に、あの頃に伝えたかったことを伝える。
 今の香澄に言っても、もう手遅れなことでも、
 あの頃の香澄に話すことができるなら、それはそれで十分に意味がある。」

あの頃に戻った気になって、あの頃言えなかったこと、出来なかったことを、
思い切って言ったりやったりしてみよう。
一見、突拍子もないように見えた香澄の提案に、匠も綾乃も乗り気になっていた。


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