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[姦獣共の戯れ]
【鬼畜 官能小説】

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屠られる甘熟体-4




『じゃあ最後に出したDVDのタイトルは?』

「ッ……ゆきえの○○…!」


下品で思わせぶりなタイトル通り、その内容たるや酷いものであった。
白いレースの下着だけの雪絵をマットレスの上に寝かせ、その上からローションを垂らして女性スタッフが乳房や尻を撫でまわすというシーンが収められた作品だった。
更には鼻から下が画面から切れるように撮り、まるでフェラチオをしていると錯覚させるような映像まであった。


『女が触ってんだから恥ずかしくないだろ〜』

『お尻にローション掛けるからもっと上げろ。ニャンコポーズ決めろって言ってんの』


安臭いBGMに消される音声は、撮影が嫌で逃げ出そうとする雪絵を追い詰める男性スタッフの罵声しかなかった。

「もう無理よ……」

ドラマの撮影の時に親しくなった若手俳優の元に走った雪絵は、自暴自棄になっていると知りながら何度も抱かれた。
恋愛感情も無く、未来を約束した訳でもないのに身体を自由にさせてくれる雪絵は、その俳優からしたら怖いくらいに都合の良い女だったろうし、妊娠が発覚した時も、あっさりと関係を絶って知らぬふりを決め込んでしまった。


……妊娠を機に、雪絵は引退した。
グラビアアイドルとして稼いだ金の殆どは違約金に消え、そして産まれてきた女の子には《愛》と名付けた。
もしも一人だったなら潰えていた希望も未来も、この子が産まれてきてくれたから存在し続けている。
あの事務所にも自分のファンにも、そしてあの俳優にも無かった愛=c…我が娘こそが雪絵の生きる理由なのだ……。


『ほら、お客様ぁ、間違いなく川上ゆきえ本人ですよぉ?持ってた保険証と生年月日が同じ。なんならスマホで作品名を検索してもイイかもねえ〜』


知らぬうちに盗まれていた健康保険証をカメラに向けられた雪絵は、少しだけ顔を硬らせていた。

引退から14年。
一人の女ではなく愛の母親としてしか生きてこなかったのに、まだ薄汚い男共がしつこくグラビアアイドル・川上ゆきえを求めて迫ってきたのだ。


『じゃあ本人って分かったところで一つだけ質問するか……恥ずかしいポーズとってると興奮して濡れてくるって話しは本当かあ?水着に染みつくからナプキン着けてるって週刊誌で読んだけどよぉ』

「ッッッ!!??」


アイドルとは幻想を売るもの。
本当の自分とは違う人物を作り出し、まさに偶像≠ニなって羨望や憧れの対象となる。
とかくグラビアアイドルは、間違った先入観に晒されやすい。
惜しげもなく肌を曝し、異性から見ても魅力的な女性となってグラビアを飾り、そしてよりコアなファンの期待に応えるべく過激なDVDを売るのだから。
そして下劣な週刊誌の餌食になりやすいのもグラビアアイドルだ。
川上ゆきえも例外ではなく、某スタッフなどという胡散臭い奴らの証言と銘打ってゴシップ記事を幾度となく飾っていた。


『物議を醸したグラビアがあっただろ?黄色い水着着たスッゲえモリマンのヤツ……他にもモッコリグラビアがたくさんあったよなあ?ありゃあ天然≠ネのか、それともナプキンか……クククッ…なあ、せっかくだから教えてくれよお…んん?』

「んぎッ…本当にサイテーな男ね…!」


川上ゆきえを辱める記事は他にもあった。
女性スタッフに胸を揉まれて喘ぎまくったというものや、映画に出演したくて枕営業をしたというもの。
更には事務所トラブルの責任を取る為のヘアヌード写真集を発売するとか、違約金を払う為に、いよいよAVメーカーのスタッフと話しをつけたというのまであった。


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