嗤う悩ミソ-1
『今日私は死ぬわ』
『え！？何？急に(笑)』
『今日私は死ぬわ』
『うわっ二回言ったよ、この人』
『今日私は死ぬわ。はい。これで二度あることは三度あるってことが実証されたわね』
『怒んなって。でもなんで自殺すんの？』
『【なんで？】ですって？それじゃあ貴方の中では理由があれば自殺は許されるのね？』
『いや、そ─じゃなくてさぁ』
『生きていくといろんな事を選ばなくてはいけなくなるわ。衣食住から始まり、思考や思想も数ある中から一番自分にしっくりくるものを私達は選んでるし、その権利もあるわ。なら死に方だって好きなものを選んだっていいじゃない。』
『それで君は自殺を選ぶ、と。』
『えぇそうよ。偶然の突然の死でもなく、勿論他殺なんかでもなく、自殺を私は選ぶのよ。』
『でも何かを選ぶときにはそれを選んだ理由が生じるだろ？それを俺は知りたいね。』
『嫌なのよ。ただ待つのが。死ぬ事からは決して逃げられない。人は死ぬために生きているようなものだわ。なのにその死がいつくるか、どのような形で訪れるのかちっとも分からない。そんな死という人生最大のイベントを目に見えない運命なんかで黙って待つなんて私には耐えられない。』
『君は怖がりなんだね』
『否定はしないわ。』
『かぁ─わい─い↑』
『否定するわ。』
『う─ん。じゃあ君は人殺しになるんだね─』
『そうね。でも人は人でも自分殺しだしね。誰にとやかく言われたくないわ。だいたい人を殺してみたいとかいうやつは自分の首でもしめてりゃいいのよ。』
『それ俺に言ってる？』
『言語理解がある人は大好きよ？』
『、、、止めね─よ？俺。』
『分かってるわ。だから貴方には話たの。遺書を書く気はないわ。だから貴方が自殺って証言しといて。』
『はぁ！？嫌だよ。面倒くせぇ。遺書書いてから死ねよ。』
『自分が死んだあとにまで自分の意思がこの世にあるだなんてたえられないわ。気持ち悪い。』
『ギ・モ・ヂ・ワ・ル・イ（手でのどを叩きながら）
『全部、は無理があるけど、この世に自分がいた証拠はできる限り消したいの』
『ふ─ん。俺には分からんね』
『当たり前よ。貴方の脳と私の脳は違うんだから。みんなそれぞれ違うんだから』
『君の脳ミソ見て見たいね』
『それじゃあ、ごきげんよう』
『俺の口説き文句は無視かよっっ』
『何にも聞こえません』
『聞こえてんじゃん！テメェ絶対地獄行きだな』
『あなたもね』