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妻を他人に
【熟女/人妻 官能小説】

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お持ち帰りされる女子大生-4

 民宿の布団で抱き合うゆきとD。
 キスは深くなり舌が絡み合う。吐息が荒くなってきたがまだ大丈夫、このくらいなら楓たちにバレることはない。Dの手がゆきのTシャツの中に差し込まれ、汗ばんだ身体を直接まさぐり始めた。まだ大丈夫、もう少し。ゆきもDの背中に手を回し遠慮がちに応える。もう少し、もう少しの幅は広くなり、行為はエスカレートしていく。ゆきのショーツの中に侵入するDの手。くちゅりと音が立つ。ピチャ、ピチャ――。しがみついて喘ぎ声を堪える。六月に二人が結ばれてから、ゆきが帰省していた数日を除いてDとセックスしない日はなかった。友人と小旅行に来たこの日が、セックスのない初めての夜になるはずだった。

 でもこんなふうにされたら、気持ちよくなっちゃう――。

 大丈夫かな。まだ大丈夫だよね。ゆきが身体を開くたびに、Dから与えられる女の悦びは大きく、高くなっていく。ゆきの下半身はもうすでにくねくねといやらしく蠢いている。蠢いてDの足に絡みつくと、張り詰めたペニスが太ももに当たった。熱い。二ヶ月以上毎日ゆきがその身に受け入れてきた男根が、今日も当たり前のようにそこにある。ゆきの下半身に押し当てられ擦り付けられている。あぁ、これが欲しい。そのときクリトリスを指先で挟まれ小刻みに震わされた。思わず腰が跳ねる。

「……Dくん……ぁ、だめ…………ぇ!」

 男の胸に顔を埋めて声を押し殺し、全身を硬直させながらゆきは頂に達した。
 はぁはぁはぁと息を粗くしているとDがキスしてくれた。ゆきの頬を撫で、髪を撫で、唇を重ねてくる。この瞬間がゆきは好きだった。女性としての悦びを与えられた嬉しさと、あられもない姿を晒してしまった恥ずかしさがないまぜになった複雑な感情を、優しさで包み込み愛おしんでくれる気がするからだ。思わず溢れる照れ笑いを、目を細めて見つめてくるD。愛されている実感に包まれる。
 いつもならここで、ゆきがフェラチオのお礼をしてやり、そこからシックスナイン、日によってはここで焦らしプレイからのオナニーを挟み、セックスへと続くのが二人のパターンになっていたのだが、今日は隣でEと楓が寝ている。

 どうしようという迷いを見透かすようにDが「できる?」と囁いた。その一言でゆきの気持ちは決まり、こくりとうなずくとそろそろと男の股間へと降りていく。襖で区切られた二間の部屋を選んでよかったと思った。こういう事態を予期していたわけではないし一部屋に雑魚寝でもという話もあったが、夜くらいはDの胸に抱かれて眠りたいと思い、必死で探したのだ。

 この二ヶ月でゆきのフェラチオは飛躍的に上手になっていた。Cとは恥ずかしさが勝ってなかなか積極的になれなかった行為だが、Dと付き合い初めて「イク」ことを覚え、その姿を見られる経験をすると、恥ずかしさが興奮に繋がることがわかったのだ。Dも一生懸麺自分に尽くしてくれるゆきに優しくフェラチオの手ほどきをしてくれた。女性誌のセックス特集号を初めて購入したときは、自分が大人の階段を一歩登った気がしてドキドキした。ベッドの中で男性に喜ばれる女性の振る舞いを覚え、実践した。その号がうっかりDに見つかったときは、顔から火が出るほど恥ずかしかった。Dはしかしそんなゆきを可愛いと褒めてくれて、一緒に読んだ。その夜はいつにも増してたっぷり愛し合った。

 襖の向こうに聞かれぬよう、なるべく静かに舌を這わすゆき。すぐそばに他人が居る中でのフェラチオは、脳が痺れるほどの興奮をゆきにもたらした。「楓さん」や「Eくん」の存在を感じつつ、喉奥深くにDのペニスを飲み込むと、自らの股間も熱く火照るのがわかった。興奮はDも同じだったようで、ゆきの口の中でビクンビクンと何度も跳ねた。先端からは塩気のあるカウパー液が次々と溢れてくる。そのすべてを吸い上げ嚥下するゆき。いつしかゆきはショートパンツを脱がされ、シックスナインでイカされる。
 もう若い二人を止めるものは何もない。ショーツのクロッチ部分を横にずらし、Dのペニスがゆきの花びらに充てがわれた。

 にゅるん――。

「……ぁあん……!」
 想像以上の快楽に思わず大きな喘ぎ声を発してしまうゆき。
「……ごめ……」
「しーー……!」

 目を丸くして顔を見合わせる二人。キスをして笑いを堪え、快楽にも耐える。隣の部屋からは物音ひとつ聞こえてこない。安心した二人は、結合を深め女の最深部で性器を繋ぎ合わせた。そうして粘膜をより濃密に擦り合わせる作業を開始する。

  *

 今日もDとひとつになれて、ゆきは幸せだった。一生懸命に腰を振り、ゆきを気持ちよくしてくれるDを見ていると愛おしさが溢れてくる。嬉しくて手脚をぎゅっとDに巻きつけしがみつくと、動けなくなったDは困ったような表情をして、それでも嬉しそうにゆきを見つめてくる。年上なのに可愛くてキスをおねだりしてしまう。そんなときDは決まってゆきの唇が必要以上に尖っていることを指摘し笑う。ゆきも笑ってさらに唇を尖らせる。そこにDの唇が重ね合わされる。この二ヶ月、毎日行ってきた愛の営みを、今日の二人は小声で密やかに、しかし飽きることなく繰り返した。

 襖の向こうで、Eと楓が聞き耳を立てていることには、もちろん気が付かない。


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