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明日。
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明日。-1

明日。
明日が来るのが恐い。

明日。

だれのために来るのか。
おれのために来るのか。

それとも。
ただ無作為に意味なく
流れていくだけなのか。

昔は明日に期待して
期待して期待して
待ち遠しかった。
文字通り、輝いてた明日。
待ち遠しい真っ白な
汚れても
汚されてもない明日があった。
フワフワ浮かんでいた。

流れの中で明日を四角い箱の中に閉じ込めて、決め付けてしまっていた。
あの頃の無限の可能性も光も無邪気な罪も。

この手で押さえ付けて汚していった。

だから今はもう真っ白なんかじゃないんだ。

そこに何かを見いだすことよりも、無難に過ごすことに執着して、だんだんと
だんだんと重くなっていった。

意味なんてなくてよかった。
明日に意味なんてなくてよかった。
大人はカタチにこだわる。
カタチ、見栄、欲望。

そんなものばかりを結び付ける程頑丈じゃなかった。
絡み付いたものばかり。
捨てられないモノばかり。
重くなって大きくなって、明日を侵食していく。
明日を壊していく。

明日の風が吹く方角を知りたくなかった。

壊れた明日が後ろから覆いかぶさって夢からおれは引き剥がされた。

夢の中の方が幸せだった。自由だったなんて思ったりする。
リアルはリアルであるから、残酷で痛い。
痛みが伴うから現実。

ともかく
明日のことに思い悩むのはやめようと思う。

迎えに行かない限り、あの頃のおれは帰って来ないから。

今、箱が音を立てながら崩れ落ちたから。
だから今…………。


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