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真奈美の性春
【学園物 官能小説】

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家族旅行での出来事 3-9

「それにふさわし場所?」
「はい。実はこの温泉、チャックインの時にもお話させていただいたかと思いますが、
 媚薬効果、強壮効果満点のお湯でございます。
 秘かに、それを目的でお越しいただくお客様も多く、
 わたしどももそれに見合ったサービスを提供させていただいております。」
「それに見合ったサービス?」
「はい。客様のお求めに応じて、場所や人の手配をいたしております。」
「場所や人の手配?人というのは?」
「女性をお望みのお客様には女性を、
 男性をお望みのお客様には男性を、
 当旅館の方でご用意させていただいております。」

「なるほど。そういうことですか。」
「はい。奥様から……。
 香澄さんからお聞きかと思いますが、わたし自身の……。
 趣味と実益を兼ねて……。というか……。」
女将の声が再びだんだん小さくなる。
今度は雅和が声を潜め、女将の膝に手を置きながら囁いた。
「わかりました。史恵さん。
 あなたの、淫乱の血が、新しい商売の形を作った……。そういうことですね?」

女将は自分の膝の上に置かれた雅和の手に自分の手を重ねながら言った。
「ああ。お客様に、淫乱、と見抜かれてしまっては、
 もう隠すことはできませんね。
 おっしゃる通りです。
 お客様にご提供するサービスの人というのは、わたくし自身。
 夫も、息子、娘たちも、ご要望によってはサービスの場に立ちます。」
「ご主人や息子さんたち、娘さんたちも……。」
「ええ。娘にも息子にも、わたしと同じ血が流れていますから。」
「そうでしょうね。わかります。」

女将は雅和の手から自分の手をのけると、姿勢を正して言った。
「そういうことで、特別室をご用意させていただきます。」
「特別室?」
「はい。露天風呂付きのお部屋で、
 普段は10人から15人程度のお客様にご利用いただいているお部屋です。」
「そんなに大人数の?」
「はい。そのくらいの人数での乱交パーティーも、承っておりますので。」
「乱交パーティールームを備えた温泉旅館、ですか。」
「ええ。ご希望の男女のご用意もできる、乱交温泉旅館でございます。」
「なるほど。」

「香澄……。奥様は、外のトイレに行かれた様子で……。」
「はい。何やら身体の調子が悪いようで……。」
「いえ。ほどなく、元気なお顔でお戻りかと。
 では、よろしいですか?特別室をご利用いただくということで。
 もちろん、お代はいただきません。」
「いや、そういうわけには……。」
「いえ。わたくしも後程、参加させていただきますので。」
「女将……。史恵さんも?」
「ええ。香澄との旧交を温めるのは、商売ではありませんから。
 それに、わたしの家族も紹介させていただきたいので……。」
「ご主人や、息子さん、娘さんも?」
「はい。生野様のご家族3名。松本様ご兄妹2名。そしてわたくしたち家族が6名。
 11名の乱交パーティー、いかがですか?」

詳しい話の内容はよくわからなかったが、
父親が飛びあげるほど喜んだ様子が真奈美にも伝わってきた。
「そ、そりゃあ、もう、喜んで。」
「では、8時。特別室の方へ改めてご案内いたします。」

「史恵さんたちは……。」
「はい。仕事を済ませて、10時にはご一緒できるかと……。」
「そりゃあ、楽しみだ。では、後程……。」
「はい。楽しみにしております。」

女将が部屋を出ていくと、窓から外を見ていた真奈美が父親に話しかけてきた。
「おばちゃん、なんだって?」
「ああ、史恵さんって言うんだ。おばちゃんなんて言ったら失礼だからな、真奈美。」
「ふ〜ん。史恵おばちゃんか。」
「だから、おばちゃんはいらないって。お母さんと同い年なんだから。」
「そっか。じゃあ、史恵さん、でいいの?」
「ああ。」
「なんだって?」
「なんだ、聞いてなかったのか?」
「うん。大人同士の会話かなって思ったから。」
「真奈美も変なところに気を遣うなあ。
 あのね、特別室っていうのを使ってくださいって。」
「特別室?」
「うん。真奈美が女将……。史恵さんを混浴に誘ってくれただろ?
大広間よりもふさわしい場所がありますからって。
 部屋に露天風呂がついているらしい。」
「え〜?お部屋に露天風呂があるの?」
「うん。それに、お部屋の方は10人以上で、
 みんなが楽しむことのできる広さもあるらしいよ。」
「わ〜。凄い凄い。だったら、史恵さんも一緒にできるね。」
「ああ。話の感じじゃ、史恵さんの家族も一緒に来てくれるみたいだ。」
「わ〜。凄い凄い。大乱交パーティーだ〜。」

真奈美の喜びように雅和は少しだけ不安になった。
(大乱交パーティーなんて言葉、誰が教えたんだ?)

真奈美が時計を見ると、約束の時間まであと5分ほどだった。
(お母さん、遅いなあ。夢中になっちゃってるのかなあ。)
真奈美がそう思っていると、部屋のドアが開き、ようやく母親が戻ってきた。


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