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真奈美の性春
【学園物 官能小説】

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家族旅行での出来事 3-7

「あ、お父さん。ほら、真奈美って、人数制限、だったっけ?あれって大丈夫なの?」
「ああ。征爾さんと一緒に約束したやつだね。
 うん。あれは、これから先ずっとお付き合いするっていう男の人の数だよ。
 あのお兄さんとは多分今夜限り。
 一度のお付き合いだ。気にしなくていいよ。」
「ああ、よかった。真奈美、5人のうちの誰とお別れしようか考えちゃったもの。」
真奈美はほっとした顔で父親を改めて見た。

すると母親が、真奈美をからかうように言った。
「真奈美ちゃん。それにね、旅の恥は掻き捨てって言う言葉もあるのよ。」
(えっ?旅行中はごみをポイ捨てしてもいいってことなのかな?
 でも、そんなことしたら町が汚れちゃうのになあ。)
「おいおい、香澄、そりゃあまりにも寛大って言うか……。」
「いいじゃない。
 今夜のことだって、言ってみれば親が設定した相手みたいなものでしょ?」

「いや、真奈美がたまたま偶然……。」
「嘘おっしゃい。
あの兄妹を助けた時から、あなた、いろいろと考えていたでしょ?」
(わ〜。お母さん、強そう。お父さんがビビってる。
 でも、けんかとはちょっと違うかな。
 お母さん、言い方は強いけど、顔は笑ってるみたいだもの。)

「あ、いや、それはあくまでも可能性ということで……。」
再び夫婦の口論が始まり、真奈美は二人の顔を交互に見ながら話を聞いていた。
(でも、二人で黙っちゃってるよりもずっといいかな。
 だけど、お父さんもお母さんも、仲がいいのか悪いのか全然わからないや。)
「真奈美が約束してきた時だって、あなた、わたしに言ったでしょ?」
「な、なんて言ったっけ……。」
「こんな旅先で、紗理奈さんと敏明君たちと同じような兄妹に出会えるなんて、
 奇跡だと思わないか?あなた、確かにそう言ったわ。」
「た、確かにそう言ったけど……。
 それは真奈美があの兄妹と一緒に混浴に入ろうっていう約束をしてきた後だろ?
 ボクがあらかじめ、あの兄妹に話をしていたわけじゃない。」
「でも、真奈美のテンションが上がった段階で、
 あなたはやっぱり何かを期待していたのよ。」

(なんだ。お母さんはわたしがあのお兄ちゃんと、
 お風呂に入る約束してきたのを怒ってるのか……。
 でも、なんでダメなんだろう。)
「ねえ、あのお兄ちゃんたちとお風呂に一緒に入るのって、
 そんなにいけないことなの?」
真奈美は思い切って聞いてみた。

「そういうことじゃないの。真奈美ちゃん。
 男の人と、一緒にお風呂に入るっていうことがどういうことだかわかってる?」
再び、突然の質問が自分に来て、真奈美は当惑した。
「うん。わかってるよ。
 一緒に身体の洗いっこをしたり、ギュってしたり……。
 舐めたりした後に、セックス……。」
「真奈美ちゃん。あのね。お風呂に入るって言うことは、
 服を脱ぐって言うことでしょ?」
母親の顔がいつになく真剣になったので、思わず真奈美は正座した。
「うん。真奈美、お洋服着たままお風呂に入ったことないよ。」
「つまり、その……。裸を見せるって言うことなの。」
「うん。わかってるよ。」
(なんでお母さんは当たり前のことばっかり言うんだろ。
 真奈美が知らないとでも思っているのかなあ。
 第一、裸じゃなかったらお洋服が濡れちゃうじゃん。)
「身体の洗いっこも、舐めっこも、普通、そう簡単にはしないものなの。」
「うん……。」
「ましてやセックスなんて、誰としてもいいようなことじゃないのよ。」

「うん。わかってるよ。やだなあ。お母さん。
 真奈美、そんな、誰とでもいっしょにお風呂入ったり、舐めっこしたりしないし、
 セックスだって、ちゃんと相手を選ぶし。」
「だって真奈美は今まで敏明君と、敏明君に関係のある男の人しか……。」
「うん。だから、この前の真奈美デイの時、としパパとお父さんと、
 3人で約束したんだよ。
 人数のこととか、相手のこととか。
 だから、あのお兄ちゃんとするのはまずいのかなって、
 真奈美、心配だったんだもん。」

真奈美は先日の真奈美デイの時に、
敏明の父親が心配していたのはこのことだったのかと思った。

(そっか。お母さんはわたしが、よく知らない人を、
 セックスする相手にしようとしていることが心配なんだ。
 とし君とは全く関係のない人とするなんて、確かに初めてだもんなあ。
 でも、あのお兄ちゃん、絶対にいい人だし……。
 なんでって言われたらわからないけれど、
 お母さんも絶対に気に入ると思うんだけどなあ。)

「人数はともかく、あのお兄ちゃんが悪い人だったらどうするつもりなの?」
「悪い人じゃないから、一緒にお風呂に入る約束したんだよ。
 真奈美、ちゃんとわかってたもん。
 あのお兄ちゃんが悪い人じゃないって。」
「香澄。真奈美の直感というか……。
 男を見る目に間違いのないことは、ボクも征爾さんも同じ意見だ。
 君だって本当はわかっているんだろ?
 真奈美の選んだ男に間違いはないと。」
「……。」

「大丈夫。そのことも確かめたくて、さっきは混浴にお邪魔したんだ。
 彼は、松本孝志君は、身体も心も、素晴らしいものの持ち主のようだよ。」
「あなた……。」
「君だって、それがわかっているから抱かれたいと思ったんだろ?
 しかも、史恵さんとの約束があるにもかかわらず、
 真奈美を差し置いてでも、抱かれようと考えている。
 それが、あの青年が悪い人ではないという何よりの証拠さ。」
「そうね。真奈美に問うまでもなく、わたし自身がそういう判断をしていたんだわ。
 真奈美ちゃん、ごめんね。」


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