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香澄の本性
【寝とり/寝取られ 官能小説】

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   夜の狂宴の前に 香澄の性春 その4-2

親はもとより、先生や友達に相談したり聞いたりすることもなかなかできない。
参考文献が簡単に手に入るわけでもない。
今と違って、インターネットなどで検索したり、
こっそりとAVを見て研究することも不可能だった。

それでも匠と香澄は、互いの身体をもっと詳しく知るために、
互いの性感帯をしっかりと捉えて刺激するために、
様々な場所ごとに適した体位を見つけるために、
そして最終的には、最高の快感を得るためのセックス開発に夢中になったのだ。

スポーツ好きがスポーツに打ち込むのと同じ意味で、香澄はセックスに打ち込んだ。
スポーツ選手が誰よりも上手になってレギュラーを取りたいと思い、
必死に練習するのと一緒で、
音楽好きが楽器演奏に夢中になり、もっと上手になりたいと思うのと同じで、
香澄も、匠を感じさせるテクニックを身につけ、
自分自身も、もっともっと感じたいと思った。

もっともっと、夢中になって、
時間を惜しんで、寝食を忘れて、セックスに打ち込みたかった。
香澄は自分がそんな思いでいることを誰にも言わなかった。
匠にでさえ言うことはできないと思っていた。

なぜなら、香澄は、
匠とのセックスを充実させるということだけで満足するつもりはなったのだ。
匠以外のペニスとの出会いも望んでいたからだ。
もちろん、それは一度経験した豊のものが欲しい、
と言うことを意味しているのではない。
実は、香澄は、今までに味わったことのないペニスとの出会いを望んでいたのだ。
つまりは匠と豊以外の男を求めていたのだ。
匠と豊のペニス以外のペニスとの出会い。
しかしそれは、今の香澄の置かれた環境から考えて、とても難しことのように思えた。


そんなある日、香澄と匠が初めて訪れた公園の茂みから出てくると、
待ち構えていたように、4,5人の集団が現れた。
その集団の中心にいたのは綾乃だった。

「香澄。やっぱりここにいたのね。」
「えっ?あ、綾乃、さん。」
「史恵に聞いたのよ。休みの日ならここだろうって。」
「史恵が?ここに?」
「ええ。ここで待っていれば、匠君と必ず一緒に出てくるはずだって言ってたわ。」
「本当に史恵がそう言ったの?」

綾乃はそれには答えずに、香澄を問い詰めた。
「ねえ、香澄。あなた、前に言ってなかった?匠君とは何でもないって。」
「た、確かに、あの時は……。」
「ねえ、香澄。ちょっとこっちに来て。」
綾乃は香澄の手を取り、強引に自分の方へ引っ張った。
「綾乃さん。」
匠は香澄を連れて行こうとした綾乃に声をかけた。
しかしそれを強い口調で綾乃は拒絶した。

「匠君。わたしが話をしたいのは香澄なの。
 あなたには、この人たちが話があるそうよ。」
綾乃は自分を取り巻いている男たちを指してそう言った。

そこにいたのは香澄や匠の2つ、3つ先輩となる、
渡部健、そして岡田雅也だった。


わずか5分後、
結果的に、健と雅也は匠を、綾乃は香澄を半ば脅すような形で、
5人は雅也の住むアパートへと向かった。

当然、綾乃の目的は香澄への復讐のように思えた。
健と雅也は、綾乃の、今で言うところのセフレのような存在であり、
ある計画を実行するために綾乃について来たのだった。

雅也のアパートに着くと、綾乃が思わぬことを言いだした。
「そうだ。ねえ、史恵もここに呼ばない?」
なぜかしら、健も雅也もすぐに同意した。
と言うよりも、初めから彼らがそのつもりだったことは明白だった。
それにつられたようなふりをして、健と雅也も自分の仲間を呼ぶことになった。

ほどなくして史恵が、
それから少しして健と雅也の仲間、伊藤達也と武田悠司が、
雅也のアパートに姿を現した。

実は綾乃は、香澄に対してうらみがあったわけではなかった。
ただ単に、健や雅也、そして達也や悠司と身体を交える、
お手軽で目新しい相手を探していただけのことだった。
そして匠とは、付き合うとかそういったこととは関係なく、
ただ単に、匠と身体の関係をもちたいと考えていただけのことだった。

ただそうした提案に香澄が素直に応じるとは思えない。
だから匠のことを持ち出し、香澄を連れてきたのだ。
だから、事は綾乃の指示に男たちが従うという体で進んでいった。

史恵は綾乃に呼ばれ、何も知らずに雅也のアパートに来たようなそぶりも見せていた。
しかし史恵は部屋に上がるなり、雅也を見つけるとまっすぐに雅也のもとへ行った。
そしていきなり抱き付いたのだ。
互いに自分から服を脱いだ二人が抱き合うのを横目で見ながら、
綾乃は匠に迫っていった。

香澄の周りには健と達也、そして悠司が囲むように座っている。
最初に手を伸ばしてきたのは健だった。
それが合図だったかのように、達也と悠司が香澄の服を強引に脱がせようとした。
叫び声をあげて嫌がる香澄に、健が言った。
「服を破られたくなかったら、自分で脱いで、そこに横になれ。」
その言葉には有無を言わせぬ重みがあった。

香澄は黙って下着まで脱いで全裸になると、そのまま床に横たわった。
すぐそばでは匠のペニスをしゃぶりながら微笑む綾乃の姿があった。
その綾乃に寄りかかるようにした史恵が、
自分の股間に顔をうずめた雅也のペニスに手を伸ばしている。

(史恵も綾乃も……。みんな、仲間だったんだ。
 騙されたのはわたしだけ?匠君は?)

綾乃にペニスを咥えられた匠は香澄の方を見て神妙な顔をしている。
(匠君も被害者?)
香澄はそれが真実かどうかは別にして、
綾乃にペニスを咥えられながらも、
匠が自分を見ていたというだけでなぜかホッとした。


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