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プリンセスナイト
【学園物 恋愛小説】

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プリンセスナイト-2

「馬鹿にして何になる。自分が得するわけじゃねぇし、第一興味が無い。」
「そう…良い考え方してるね。」
「当たり前だろ。っつかお前は何でいじめられてるのに抵抗しない?いくらお前に興味が無くたって見てられねぇよ。」
と言うと、菅谷はいつになく哀しそうに呟いた。

「絶対に誰かがイジメられるのよ。人間は自分より下の人物を作ろうとする。だから私がその『下の人物』になるの。それで私以外は『上の人物』になる。ってことは私以外団結するってことよ。」

こいつバカか?と思った。他人のために自分が犠牲になる。そんな考え方はおかしい。俺にはありえない。ありえなさすぎる。

「…お前はそれで良いのか…。」
「良い…と思う。」
「じゃぁ聞くが、なんで机の落書きを落とすとき泣いてた?」
「え?」

彼女は困ったような目をする。

「どうしてだ?」
「……。」
「答えられないだろ。はっ、当たり前だ。本当は哀しいんだろ?イジメられたくないんだろ?みんなと仲良くしていたいんだろ!?上の人物だの下の人物だの、どうでも良いんだよ。人間絶対に下の人物を作るんだよな?じゃあ、お前が下の人物を作らせないように、みんなと仲良くすれば良いじゃないか。何故わざわざ自分が苦しんでまで他人を大事にする?自分を大事にしてから他人を大事にしろよ!!」

「…………。」

菅谷は目を閉じ、声を噛み殺して泣いているのが分かった。

「キツク言っちゃってゴメンな…。耐えられなかったんだよ。」
「……ううん。良いの。よく考えれば私が間違ってた。全く全部若津君の言う通りよ。私、若津君の考えで頑張るよ。ありがとう。」

そう言って彼女の見せた笑顔は、とても可愛かった。今まで生きてる事を実感したことのなかった俺に、何故か物凄いインパクトを与えた。

「落書き落とし、俺も手伝うよ。」
「いいの?」
「みんなで仲良く、だ。俺が俺の言ったことを守れないでどうする。」
「……。」
「何?」
「なんか若津君って完璧人間って感じだったけど、案外怖くないね。」
「怖いって何だよ…。あと若津君じゃなくて、冷吾で良い。名誉ある友達第一号だしな。」
「ふふッ…じゃぁ私も朝鳥で良いわ。名誉ある友達第一号だからな。」
「真似するなって」
「ふふッ。新鮮だわ。」

そうして俺達は机の落書きを落としていった。
正直、イジメの辛さを思い知った。

『臭い』
『死ね』
『ブスが』
『来るな』

たぶん、これが男子の書いた筆跡のある落書き。

『朝鳥ちゃん大ッッ嫌い♪♪』
『何で学校来るのよぉぉ??』
『じゃ〜ま♪』
『色目使ってるとウゼェの♪』

これがたぶん女子。全く…何が楽しいんだか。
つか朝鳥臭くなかったぞ?むしろフローラルな香りだったし。しかも普通にお前ら男子のほうが汗くさいっつーの。将大以外名前覚えて無いから誰が誰って分からないけどさ。


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